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3月23日
今日は、トスカーナ日記でお知らせしました料理教室についてお話ししましょう。
実は先週、その料理教室に女性お一人が参加していらっしゃいました。彼女、繁子さんは三重県の方で、今、銀行でセールスウーマンとしてバリバリお仕事をされている女性ですが、大のイタリア好きで、今回は既に4回目のイタリア訪問になるそうです。
そして今回は、まだ行った事がないトスカーナ郊外へ出て、そして可能なら家庭料理を習ってみたいと思われていたご希望にぴったりのプランを「トスカーナ日記」でご覧になり、さっそく参加してくださいました。
フィレンツェ空港に到着されたのは夜遅くになってからで、もう真っ暗でなにも見えない道をひたすら走って宿泊地アグリツーリズモにご案内したのですが、翌朝はそれは良く晴れ渡り、青空を背景にしたトスカーナの広大な風景に彼女は先ず、驚かれていました。
宿泊地はアグリツーリズモ「ファットリーア・リスケット」。
3000年の歴史のある町ヴォルテ−ラを目の前にし、広大な丘陸の真っ只中に立っています。
朝9時にはもう1000頭の羊たちが緑の丘に放たれて、草を食んでいます。
やわらかな緑の丘に群がる白い羊達は、それは美しい、心和む風景です。
4泊滞在の部屋はアパート式で、かなり大きな部屋にダブルベッド、設備の整ったキッチンコーナー、テーブルセット、そして清潔なバスルームがついています。窓からの眺めは遠くまで見渡せるトスカーナ風景です。
さて、4日間の料理教室は第1日目と第2日目が料理を習う日で、3日目と4日目が観光となっています。
たまたま事情があり、今回は最初の日が観光となってしまいましたが、それはそれで、先ずトスカーナの郊外を体で感じていただけたようで、良かったようです。行った所はサンジミニヤーノ、そしてヴォルテ−ラの町です。
さあ、2日目、いよいよキッチン入りです。
朝9時半頃に彼女の部屋へ行き、少しお話をした後、10時前にキッチンへ向かいました。
いつものパウラの代わりに、今回はタマ−ラがキッチンに立ちます。
彼女はまさにイタリアのマンマそのまま。体格は、そうですね、私達の2倍はあるでしょうか。
それよりも、彼女の料理の手際の良さに私も繁子さんもびっくりさせられました。ここの料理の哲学は、「早く美味しいものを作る」、だそうです。
1日目のメニューをご紹介しましょう。
アンテイパスト・ソリト:
(ここのオーガニックのプロシュート、サラミ、チーズの盛り合わせ)
プリモ:
パネサリウ(サルデーニア島の薄いパンをラザーニアのようにしたもの)
セコンド:
豚のあばら骨と子羊のグリル+ポテト
デザート:
テイラミス
先ず肉の準備です。ローズマリンとガーリックをみじん切りにしたものを肉にまぶしつけ、塩、胡椒したものをベーキングシートに乗せます。 200度のオーブンで約2時間は焼きます。
その間に、パネサリウを作るトマトソースを作りました。彼女のトマトソースの作り方は私には始めてで、ちょっと驚きでした。トマトソースは日本の味噌汁のようなもので、それぞれのお母さんによって味や作り方が違ってきます。
トマトソースが煮えている間に、今度はテイラミスを作ります。
繁子さんも私もだんだん興奮してきました。それと共に、キッチンにはいい匂いがし始めました。
ここで作るテイラミスはちょっと変わっていて、マスカルポーネと卵を使わず、その代わりにリコッタチーズを使うのです。リコッタチーズはチーズのなかで最もカロリーの低いチーズですので、これを使って作ったテイラミスは甘味が抑え目で、そして軽くて、そしてウ〜〜〜ム、まさにブオ〜ノ、だったのです!
そうやっている間に、トマトソースが出来あがりました。ちょっと味見をしてみると、トマトの甘味と酸味が口の中に広がり、塩味だけなのに美味しい。
繁子さんはタマーラに習い、テイラミスを作り、パネサリウも作りました。
付け合せのジャガイモの皮をむいたり、タマ−ラからチョットした料理のヒントを聞いたりと、なかなか楽しく料理教室は進んでいきました。
そしてその後は、勿論食事です。
サルデーニア島の郷土料理“パネサリウ”は冷めた物を食べますが、トマトソースが利いていて、パンが柔らかくなり、口当たりがいい美味しい料理でした。
肉のグリルもローズマリンとガーリックの香辛料が良くきき、子羊の肉も臭みがなく柔らかくて美味しかったこと。
そしてデザートのテイラミス。もうこれに関しては言う必要ありませんね。
終わりにコーヒーで締めくくりです。
あー、美味しかった!
イタリア人が食事をすると大変楽しくなるのですが、この日も私達のテーブルにはここでお仕事をしている人達が一緒に座り、ワイワイとお喋りをしながら楽しい食事となりました。
別のテーブルには15人ほどのグループが来ていましたが、このアグリツーリズモ「ファットリーア・リスケット」は食事が美味しい事で有名で、バスで遠く北イタリアなどからやってくるイタリア人達もいます。
食事の後は、繁子さんはチーズを作っているところを見せてもらったり、午後の羊の乳絞りを見るように招待されたり、散歩に行ったり、豚や子羊がいる農家を見て回ったり、昼寝をしたりとお好きなように過ごされたようです。
お仕事でたまっていたストレスが、この4日間でス−ッと身体から離れていったのではないでしょうか。
2日目のメニューは、4種のクロステイーニ、スパゲッテイ・アマテゥリチアーノ、ポッロ・ア・ロースト+ファジョーリでした。
ポッロ(チキン)と一緒に出た豆の料理“ファジョーリ”は繁子さんのリクエストでした。
料理方法は長くなるので書きません。繁子さんと私だけが知っています(笑)。
とうとう4日目です。最後の日。これからフィレンツエへ向けて、キヤンテイ回りで帰っていきます。
心から親しくしてくれたアグリツーリズモの人達とお別れです。
オーナーのジョバンニも髭づらでお別れのキスをします。キスは勿論頬にするのですが、彼の髭が痛くて、別れが辛くて、泣けて来ます。
「又来てくださいね!」
「はい、必ず・・・!」
「じゃあ、いつ?」
と、彼等は次の出会いを心から待っていてくれるようです。
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