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トスカーナ日記

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月28日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すっかり秋らしくなりました。
といってもこちらはそれは素晴らしい青空が、毎日広がっています。
朝夕はやはりかなり温度が下がり、昨日、今日は13度までになりましたが、日中は太陽一杯で、あの猛暑の4ヶ月が嘘だったように、気持ちの良い日が続いています。
雲1つない、スッコーンと抜けた青空を見ながら、

「ああー、なんて良いお天気なんだ!」

と、毎日つぶやいています。

でも同じトスカーナでも、トスカーナ北部では大雨による被害が出ているのですよ。
大理石で知られている町「カッラーラ」がその被害を受け、電気も水もない日が続いています。
この町は山間にある為、土砂が大雨と共に町の中に流れ込み、道を切断し、家の中には泥を流し込み、通りに止めてあった沢山の車を泥団子にでもしたように折り重ねてしまいました。
大理石の店を経営している男性は、300対の彫刻が流されてしまった、と嘆いていました。

これに反して、私の住んでいる所は雨を待っている状態です。
私の友達が数えたそうですが、この4ヶ月の間、雨が降ったのはたったの7時間だったとか。少ないですよ。私の町では未だに節水が続いていますからね。
でも、カッラーラのことを考えたら、私達は大変恵まれています。
総体的に、山側はお天気が悪く、海側は良いようです。

秋というとポルチーニのキノコが思い出されますが、今年は雨が少なかった為、収穫は少ないだろうとのことです。普通でもお値段の張るこのキノコ、今年の秋はもっと高くなりそうです。
オリーブの実も同じで、猛暑でオリーブの花が焼けてしまい、生き残った実も雨が少ない為小粒のまま。
オリーブ畑がどちらの方向を向いているかにより、まったく収穫のないところと、又小粒だけど少しは残っている所と別れるようです。
どちらにしろ、来年のオリーブオイルの値は跳ね上がりそうです。

さて、今回は新しい海際のレストランをご紹介しましょう。
今まではビッボーナ海岸にあるレストラン「ピネッタ」に良くお客様をご案内しましたが、今回はチェチーナ海岸にあるレストランです。
名前は「ダ・アンドレア」。
海側に面した壁が全てガラス張りで、レストラン内はとても明るく、そしてエレガントな感じです。

前回の日記に登場してくださった恭代さんと尚美さんがイタリアでフルコースが食べてみたい、とご希望されましたので、それではと新鮮な魚介類を出してくれるレストランへご案内しました。

1人でフルコースは、胃の小さい日本人にはとても無理ですので、先ずはアンテイパストをそれぞれがとり、その後のプリモとセコンドは2人に1皿で注文しました。

ワインは、ボルゲリのヴェルメンテイーノの白が欲しかったのですが、売れ切れで、お店の息子さんのお勧めで、
D.O,C.Val di Cornia Toscanioを飲みました。これはこちらにもう長くお住まいの日本人、宮川英之さんのワイナリーで作られたオーガニックのワインです。
宮川さんのワイナリーは私がトスカーナに来たばかりの時に訪問しています。
イタリアンレストランで、日本人が日本人の作ったワインを飲んでいるなんて、ちょっと面白い。

さて、アンテイパストが出てきました。
先ずは、「ガンベーロのグリルの生姜味風」という所でしょうか、エビのグリルの上に、生姜が削ってかかっており、その上にオリーブオイルがかけられている、とても日本人に合う味です。
イタリアレストランで、こんなに生姜を使っている所は始めて。
食べ終わると、又アンテイパストが出てきました。
次は、「パッパポモドーロ」です。パンとトマトとエビの団子のようなもので、メインは勿論パンなのですが、とても軽くて美味しい。
美味しい、美味しい、と皆で言っていると、又もやアンテイパストが出てきて、
皆で、「エ〜〜〜!」です。
「これで最後ですか?」なんて訊いたりして。
最後は、「ストッカフィッソ」といって、北イタリアの料理だそうです。
かなり塩味が効いていて、どちらかというとイカの醤油煮のような感じでしたが、私は匂いがきつすぎて、そして次のメニューのことを考えるとパスした方がいいと思い、残してしまいました。

プリモで彼女達が注文されたのが、「ヴォンゴレとボッタルガのスパゲッテイ」でボッタルガとは日本語で「からすみ」の事だそうで、私も始めて見ました。
これはスパゲッテイのヴォンゴレにからすみが削ってかけられており、そこにレモンの皮を削って味付けをしてあります。レモンの皮が爽やか感を出しているようです。

セコンドは、「車海老とイカのグリル」で美味しそうでした。
最後のデザートは、お1人は洋ナシとジンジャー(生姜)のソルベ。
もうお1人はチーズケーキ。

と、とうとうお二人はフルコースをめでたく征服されました。
満席だったレストランも、私達が食べ終わる頃には誰もいなくなり、明るく静かな趣で私達を包んでいてくれました。

沢山食べた後は、ビーチを散歩します。
サンダルを脱いで歩いた砂浜が、足の裏をマッサージしてくれているようでなんともいい気持ち。
このレストランは11月を除いては1年中開いています。

話が変わりますが、前回の日記で書きましたレストラン「ガンベロ・ロッソ」ですが、11月にガイドのリピーターが来てくださることになり、一緒にガンベロ・ロッソに行きましょう、というお話になり、早速予約の電話を入れてみたのですが、なんとこのレストラン、11月と12月はお休みなのだそうです。
夏の間中、沢山の旅行者相手に忙しくしていたレストランは、よく11月はお休みに入りますが、2ヶ月もお休みする所は珍しい。

それはそれで良かったのですが、良くなかったのがガンベロ・ロッソの応対です。予約をしようと電話をかけてみたのですが、あちらのまあなんと無愛想な事。
「11月の末の予約はできますか?」
「11月は閉っている」
「では、12月の初旬はどうでしょうか?」
「12月も閉っている」
と、ブスッとした声で最小限しか答えません。
1度、私の主人が1人で通りかかった時も、食事が出きるかどうか聞いてみたそうなんですが、駄目だと言われたその時も大変無愛想だったとか。
いいんですかねー。こんなに有名なレストランがこんな無愛想な応対をして。まあ、リピーターが来てくれるから、一介の客なんて目にも入らないという所でしょうか。いっぺんに行くのが嫌になりました。高いお金を払って、わざわざ無愛想な所へ行かなくても、安くて、愛想が良くて、とっても美味しい所は沢山ありますからね。
そう言う所で食べたほうが、胃には優しいですから。


日曜日の朝、「イタリア全土がブラックアウト!」と言うニュースで目がさめました。
私は今朝10時頃に起き、ボーっとしながら朝食の用意をしていたのですが、主人がコンピューター上のCNNでイタリアのブラックアウトを知り、慌ててTVをみた次第です。
事が起こったのは今朝の3時40分。フランスから繋がれている2本の電気の本線が故障したらしく、まったく急にイタリア全土が真っ暗闇になったとのこと。
この夜は、ローマでは「ラ・ノッテ・ビアンコ」と言って眠らない夜になっていて、レストラン、バー、美術館などが夜通し開いており、沢山の人出があったのですが、そこへ、このブラックアウトが襲ったようで、町中は勿論真っ暗闇、電車、列車は止まり、中に閉じ込められた人達もおり、一時はかなりのパニック状態になったようです。
朝6時頃には少しづつ回復し、今は殆どの州では既に電気が通っていますが、昼過ぎまで待たないといけない町もまだあるようです。


電気と水がないと、たちまち困ってしまう私達です。