Kiyomi D.

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クリスマスマーケット

natale

先週の日曜日、イタリア全国に突然、冬が舞い降りてきました。温度が10~12度下がり、まったく手のひらを返したような変更ぶりで、町歩く人たちは冬のコートに帽子とマフラーをきつくかぶり、瞬く間に北国にやってきたような錯覚を覚えるほどでした。
ナポリでは雪が降り、今でもその近辺には何十センチもの残雪があるとか。
 
先週の日曜日からフィレンツエへは何度も往復をしたのですが、その時、サンタクローチェ教会の前にクリスマスマーケットが開かれているのを見つけました。
フィレンツェの町は、デゥオモ、セニョリーヤ宮殿、ウフィツィ美術館、ヴェッキオ橋などが中心部に集まっており、年中旅行者で賑わっているのですが、サンタクローチェ教会だけは少し離れたところにあり、そしてそこまでかなり歩くことにもなる為、数少ない旅行者しか見かけることがありません。
だいたいいつも閑散としており、気持ちがいい場所です。
教会の前には大きな四角い広場が広がり、その周りにはベンチも備え付けられており、数少ない旅行者が座って憩いをとっていたりします。

この広場では、中世期、サッカー地区対抗戦が行われていました。
今のサッカーのように足だけを使ってする競技ではなく、手で持って走ってもよく、サッカーというよりもアメリカンフットボールのような感じなのですが、ボールの奪い合いで、怪我人は出るし、時には死人まで出たそうです。
あまりに野蛮なので、一時は中止にもなったのですが、又再開され年に1回開催されているものです。
TVで見ましたが、顔から血を流している選手がかなりおり、昔ながらかなり乱暴な競技のようです。

話がそれましたが、この広場でクリスマスマーケットが開かれていたのです。
北国のような大きなクリスマスマーケットではありませんでしたが、それでもクリスマスに関するものが売っていて、寒い夜でしたが、沢山の人手がありました。

プレゼントにするような物や、クリスマスツリーに飾る物などがメインですが、それに軒を並べてクリスマスマーケットには必ず出ているのが熱いワインを売っているお店です。
ワインを熱くして、そこにオレンジの実やシナモン、クローブなどのスパイスを入れ、そして砂糖で甘みをつけて売っています。
ワインは火にかけられて熱くなっていますのでアルコール分もかなり飛んでおり、お酒の飲めない人でも美味しく飲めるのが嬉しいところです。
この飲み物が、寒い日には最高なのです。

寒い日にクリスマスマーケットを見て歩いていると、かなり体が冷えてきます。そのときカップ1杯のこの熱いワインを飲み、体中をあったかくして、又マーケット回りが始まるのです。
オレンジやスパイスが入っているので匂いもよくて、私も好きでスイスのチューリッヒやフランスのストラスブルグのマーケットに行くたびに飲んだものです。

このマーケットが出始めると、いよいよクリスマス気分最高潮になります。
私の町でも今日、今年が初めてというクリスマスマーケットが開かれました。
クリスマスマーケットというよりも、工芸細工のお店が沢山でていましたが、それを見にやってきた沢山の人手があり、初めての企画にしては成功だったようです。
行ってみると、やはり自分の町ですから、知っている人達に幾度も出会い、あちらでぺちゃくちゃ、こちらでぺちゃくちゃ、としばし立ち話が弾みます。

田舎はいいです。まだまだ住民が人情深くて、心が癒されます。人や車の多いフィレンツェから自分の町に帰ってくるだけで、いつもほっとしている私です。

では皆様、Merry Xmas!

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