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トスカーナ日記

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12月15日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先週の日曜日、イタリア全国に突然、冬が舞い降りてきました。温度が10〜12度下がり、まったく手のひらを返したような変更ぶりで、町歩く人たちは冬のコートに帽子とマフラーをきつくかぶり、瞬く間に北国にやってきたような錯覚を覚えるほどでした。
ナポリでは雪が降り、今でもその近辺には何十センチもの残雪があるとか。

日曜日からの3日間、ちょうど今年最後のガイドをしていた時ですが、ご一緒した方達全員が帽子や手袋を用意されていて、安心いたしました。
風も強くて、寒さが身にしみた日でした。

私は先週のトスカーナ日記で、今年は自己管理をしたので風邪を引かなかった、と書きましたが、お恥ずかしいことにガイドが終わったとたんに風邪を引いてしまい、昨日まで朦朧としておりました。

フランスでは面白いジンクスがあり、私のように
「今年は風邪を引かなかったから、これからも大丈夫だろう」
なんて大口をたたくときは、それを言ったと同時にサッと“木”を触ります。
木であればなんでもよくて、木の椅子、木のテーブル、木の柱、等など・・。
こうすることによって、自分の言ったことが裏目に出ないようにとのおまじないなのです。
どうして“木”なのか、そのあたりは分かりませんが、始めてその様子を見たときは笑いました。
フランス人の友達が、「私はこうだったから大丈夫よ」なんて言った途端に、キョロキョロし始めました。
何やってんだろう、と思ってみていると、木でできたものを探していたのです。見つかるやいなやそれをガバッと掴み、そしてエヘヘ・・と笑いました。

それぞれの国でいろんなジンクスがあって面白いものですが、私もそうすれば風邪を引かなかったかな?、なんて・・・。

 

ガイドで先週の日曜日からフィレンツエへは何度も往復をしましたが、その時、サンタクローチェ教会の前にクリスマスマーケットが開かれているのを見つけました。
フィレンツェの町は、デゥオモ、セニョリーヤ宮殿、ウフィツィ美術館、ヴェッキオ橋などが中心部に集まっており、年中旅行者で賑わっているのですが、サンタクローチェ教会だけは少し離れたところにあり、そしてそこまでかなり歩くことにもなる為、数少ない旅行者しか見かけることがありません。
だいたいいつも閑散としており、気持ちがいい場所です。
教会の前には大きな四角い広場が広がり、その周りにはベンチも備え付けられており、よく旅行者達が座って憩いをとっていたりします。

この広場では、中世期、サッカー地区対抗戦が行われていました。
今のサッカーのように足だけを使ってする競技ではなく、手で持って走ってもよく、サッカーというよりもアメリカンフットボールのような感じなのですが、ボールの奪い合いで、怪我人は出るし、時には死人まで出たそうです。
あまりに野蛮なので、一時は中止にもなったのですが、又再開され年に1回開催されているものです。
TVで見ましたが、顔から血を流している選手がかなりおり、昔ながらかなり乱暴な競技のようです。

話がそれましたが、この広場でクリスマスマーケットが開かれていたのです。
北国のような大きなクリスマスマーケットではありませんでしたが、それでもクリスマスに関するものが売っていて、寒い夜でしたが、沢山の人手がありました。

プレゼントにするような物や、クリスマスツリーに飾る物などがメインですが、それに軒を並べてクリスマスマーケットには必ず出ているのが熱いワインを売っているお店です。
ワインを熱くして、そこにオレンジの実やシナモン、クローブなどのスパイスを入れ、そして砂糖で甘みをつけて売っています。
ワインは火にかけられて熱くなっていますのでアルコール分もかなり飛んでおり、お酒の飲めない人でも美味しく飲めるのが嬉しいところです。
この飲み物が、寒い日には最高なのです。

寒い日にクリスマスマーケットを見て歩いていると、かなり体が冷えてきます。そのときカップ1杯のこの熱いワインを飲み、体中をあったかくして、又マーケット回りが始まるのです。
オレンジやスパイスが入っているので匂いもよくて、私も好きでスイスのチューリッヒやフランスのストラスブルグのマーケットに行くたびに飲んだものです。

このマーケットが出始めると、いよいよクリスマス気分最高潮になります。
私の町でも今日、今年が初めてというクリスマスマーケットが開かれました。
クリスマスマーケットというよりも、工芸細工のお店が沢山でていましたが、それを見にやってきた沢山の人手があり、初めての企画にしては成功だったようです。
行ってみると、やはり自分の町ですから、知っている人達に幾度も出会い、あちらでぺちゃくちゃ、こちらでぺちゃくちゃ、としばし立ち話が弾みます。

田舎はいいです。まだまだ住民が人情深くて、心が癒されます。人や車の多いフィレンツェから自分の町に帰ってくるだけで、いつもほっとしている私です。

今年最後のガイドでは中年のご夫婦と新婚旅行で来られた若いご夫婦にお会いしましたが、どちらもそれは魅力のある方達でした。
中年の方達はいろんな経験をつまれていて、興味深いお話をされますし、若い方達もまたかっこいいのですよね。
ガイドをさせていただく方達とはよくお話をします。
お話を聞かせていただいて、日本が少しづつ変化しているのが分かります。
善いほうにも、悪いほうにも。
ガイドをしていなければ、私は本当に浦島花子になっていたでしょう。
又来年も、日本の事を聞かせていただくのが楽しみです。

では皆様、
Merry Xmas!