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3月06日
先週の日記で、ヴェニスは今週末も雪です、と書いたのですが、なんと殆どイタリア全土に雪が降り、こちらトスカーナも雪になりました。
激しく雪が降ったのは北イタリアと南イタリアですが、温暖気候である中部のトスカーナでも冬の襲撃を受けてしまいました。
トスカーナと言っても広く、キヤンテイやフィレンツェがある内陸と、海から1時間ほどの私の住んでいるところとは気温が2〜3度は違います。勿論、海に近いほうが気温が高いのですが、それでも、私達のところは土曜日の夜からしんしんと雪が降り始め、日曜日の朝は真っ白な雪景色になっていました。
よろい戸を通した窓の外がいやに明るいので、「はっはー、これは雪かなー?」なんて思いながら窓を開けると、パーッと白一色の景色が目に飛び込んできました。
屋根も庭も糸杉も丘も平野も真っ白。
これだけ雪が降ると綺麗なものです。積雪約5cm。
で、こうなるとトスカーナは動きが止まってしまいます。
北イタリアなどは毎冬かなりの雪が降りますので、車はそれなりのタイヤをつけて走っていますが、トスカーナなど雪には殆ど縁のないところでは、1年中同じタイヤで済ませていますから、少しの雪でもみんなパニック状態に陥ります。ゆっくり走って道路が渋滞するどころか、もうこうなると誰も外に出ようとしません。
家の大家さん家族が下に住んでいるのですが、奥さんと上のお嬢さんは仕事を休み、下の女の子もバスが出ないので学校は休み。町の人達も誰も車で買い物に行こうとしないので、雪の日はそれは静か。
そうしてこの日曜日は1日中雪がちらついていました。
なんだかスイスを思い出してしまいました。
夕方、ベランダに積もった雪でジョン・クロードが雪だるまを作りました。
私が鼻になるニンジンと、目になる黒オリーブ、そして口になるオレンジの皮を渡すと、それは可愛い雪だるまのコンパニオンが出来上がりました。
頭には小さなバケツをひっくり返して王冠も。
なんでもない物でも、目と鼻と口が加えられるだけで生き物のように見えるのですから、不思議なものです。
今は良いお天気になっていますが、でも週末は又お天気が変わるとか。
満月になるとお天気が変わると言いますが、もうじき満月。
又寒くなるのかな・・・?
さて、お知らせですが、イタリアを走っている列車「ユーロスター」が3月1日から全車両禁煙になりました。
列車に乗り込む前にタバコを吸っている人達にインタビューをしていましたが、驚くほど禁煙に賛成の人が多く、
「自分もタバコを吸うけれど、やはり横に座られてタバコを吸われると迷惑に思うから禁煙には賛成」
と言う人や、
「1時間や2時間は我慢できるから禁煙になってもかまわない」
と言う人達がたくさんいました。
イタリアのレストラン、バーでは数年前から禁煙室と喫煙室を設けないといけないようになっていますが、まだ、そうなりますよと警告が出ている状態で、全部が実施しているわけではありません。
それでも、私の知っているレストランの半分以上は禁煙室と喫煙室を分けていますし、バーでもまったく禁煙になっているところもあります。
こういうところはやはり空気が澄んでいて居心地がいいのです。イタリアも他のヨーロッパ国に足並みをそろえようと頑張っているのです。
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「スローフード」という言葉をご存知でしょう。
日本のサイトでも「スローフード」と言う言葉があちらこちらで見かけられます。
ただ、時々この「スローフード」と言う意味をちょっと間違って使っている人がいるんですね。
「時間に追われず、ゆっくり食事をしましょう」と言うのがスローフードの意味だと思っていらっしゃる。
勿論「スロー」と言う英語は日本語で「ゆっくり」と言う意味なのですが、でもこの場合の「スローフード」の意味はゆっくり食べるという意味ではなく、「今では忘れられた食べ物を昔ながらの作り方で作って、再確認しよう」と言う意味があるのです。
例えば「チンタセネーゼ」と言う豚。
これは「帯の付いたシエナ豚」と言う意味ですが、黒豚の胸の所に白い帯状の模様が付いた豚です。
この豚は、狭い檻に入れられると死んでしまう習性があり、大きな土地がないと育成できない豚なのです。
でも普通の豚に比べると肉は柔らかく、そして美味しいのだそうです。
ただ、消費者が増え、収入が一番の目的になった豚の生産者たちは、大きな土地で数匹の豚を遊ばせながら育成するよりも、狭い檻に入れてぶくぶくに太らせた豚を大量に生産するほうを選んだのです。
その結果、この「チンタセネーゼ」と言う豚は絶滅状態に陥りました。
数匹残っていた農家で、そこの母親が「昔の豚は美味しかった。又この豚を食べてみたい」と言ったことから、息子達が努力を繰り返し、やっとここ数年チンタセネーゼが増えてきたのです。
こういう人達がスローフードの協会を作っています。
こういう風に、昔のいいものは手間ひまがかかります。
短期間で簡単に金儲けをしたい人は、そんな手間をかけずに、簡単に大量生産することを考え出したのです。これがファーストフードです。その反対がスローフード。
もうひとつの例として、世界で一番最初に作られたアルコールの飲み物はワインではなく、「ヒドロミエーレ」と言って水と蜂蜜だけで作られた飲み物なのですが(この歴史は3000年前にも登ります)、一時期、誰も作らなくなり、幻の飲み物になっていました。それが「スローフード」協会のおかげで、ここ数年少しずつですが又作られるようになったのです。
この飲み物は、スローフード協会に入っているエノテカやワインバーで見つけることが出来ます。
チーズもそうです。機械化されて大量生産するよりも、昔ながらの手法でチーズを作る。
私の住んでいる近くにはこういったスローフード協会のメンバーがかなりいます。
日記にも数回載った「ファットリア・リスケット」もそうで、ここのチーズは勿論手作業です。
それ以外に、ここのレストランでは、このファットリアで飼育されたオーガニックの豚の肉を食べることが出来るのです。時期であれば猪の肉も出されます。猪の肉は日本のものとは違い、臭みもなければ硬くもなく、美味しいと評判です。
猪の肉はトスカーナ名物なんですけど、ご存知でした?
ちなみに「スローフード」のシンボルはカタツムリです。
さあ、いよいよう来週からガイドのお仕事が始まります。
12月〜2月まで3ヶ月お休みしましたが、又元気で2004年も皆様に素晴らしいトスカーナを楽しんでいただきたいと思います。
最初のお客様は、なんとリピーターの方です。又お会いできるのが楽しみ。
貴方も今年はトスカーナへいらっしゃいませんか。
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