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トスカーナ日記

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月21日

こちらは春の爆発です!
急に暖かい、というか少し暑いくらいの日がやってきて、人々からコートを剥ぎ取り、木々には花をつけ、道端や野原にも色とりどりの花をびっしりと咲かせました。
きっとフルーツの木でしょう、急に花が満開になった木々が立ち並び、私は「花咲か爺さん」を思い出してしまいました。
(花咲かせ爺さんでしたか、それとも花咲き爺さんでしたっけ?)

本当に急にやってきたので、朝、昨日着ていた服では暑すぎる、では何を着ようか、としばし洋服ダンスの前で悩むことに。
もう少し徐々に来れないの?と言いたい所ですが、いえいえ、この日を数週間前から待っていたのです。急にやって来てもらっても文句は言いません。
歩いている人の中には半そでのテイーシャツの人もいるし、河原では既に甲羅干しをする若者もいました。

私たちも海際の町に行く用事がありましたので、では久しぶりに海を見に行こうと車を走らました。
海は穏やかで、夏にはビーチチェアーでいっぱいになる砂浜では、いく人かの若い夫婦達が腕を組み、石ころで遊ぶ幼い我が子を嬉しそうに見ています。
又ズボンを膝までたくし上げて日向ぼっこをしている人もいます。
私たちは砂浜に腰を下ろして今年最初のジェラートを食べながら光る海を眺めていました。

ああー、やっぱりジェラートは美味しい!
ジェラートが食べれる季節になったんだ!
これからどんどんと暖かくなっていくのだ!
心がうきうきしてしまいます。

さあ、先週の続きを書かないといけません。
「イル・ラティーニ」というフィレンツェにあるレストランのことです。
先週はそのレストランに入ったところまで書きました。
メールで、「私もそのレストランに行ったことがあります。懐かしい」と書いてくださった方がいらっしゃいます。やはり有名な所のようです。

さて、レストランに入り、私たちは無事席に着くことが出来、先ずは食べたいもののオーダーをしなければいけません。
とにかくそこら中に人がいてワンサワンサとしています。
オーダー出来るのかな、すぐ食にありつけるのかな、なんて心配していましたが、ここのウエイターは慣れたもの。
先ずはアンティパストを食べるかどうか聞いてきました。
先ず何か食べるものを与えておいて、ほっとさせておいてからメインのオーダーを取ろうとの考えのようです。
殆どの人はアンティパストを食べるようで、急にアンティパストのお皿が右に左に宙を飛び交うように流れてきてはテーブルに着陸し始めました。
ここで騒音の半分ほどが消えました。

さて、ワインです。全テーブルにはあの藁の巻いたキヤンティの
2リットル瓶がドンと置いてあります。
面白いのでほとんどの人がこのワインを飲むようで、ジョン・クロードもこれを飲むように言っています。

でも、瓶は
2リットルです。「全部は飲めないよー」とあわてて言う私に、ウエイターは「大丈夫、飲んだだけ清算するから」と一言。


百人分くらいは用意していたのだろうなあと思うアンティパストがサッと人々に行き渡り、それからウエイターがゆっくりとメインのオーダーを聞きに来ました。
座っているのは殆どが旅行者で、話すのは英語だったり、片言イタリア語だったり。でも、ウエイターはまったく動ずることなく、アドバイスを渡したり、辛抱強く注文を聞いたり。その間にジョークを飛ばしたりして、こんなに忙しいときなのに素晴らしいサービスを見せてくれました。

私たちが注文したのは、
Jimさんと知子さんがアンティパストの後は、ラビオリのトマトソースとトスカーナ名物パンのスープ「リボリッタ」。
私とジョン・クロードはフィオレンテイーナを半分づつ食べることに。
焼き加減を言おうとしましたら、ああ、焼きすぎると硬くなるからこちらに任せて、と言われお任せすることにしました。

さて、アンティパストについていたレバーペーストですが、
Jimさんはレバーにはとても詳しい方で、ここのレバーは一口で新鮮だということがお分かりになったそうです。近所のイタリアンレストランのオーナーが教えてくれた通りのようです。
ただし、他のレストランに比べるとレバーの臭みは強いとも言っていました。

これだけ人が詰まっているレストランです、キッチンはどんな騒ぎかと想像してしまいますが、少しおしゃべりをしている間に次の料理が出てきました。

私たちのフィオレンテイーナですが、厚みが5cm程あり、やはり焼き加減でしょうか、やわらかくて一口目二口目は美味しくいただきました。
でも食べていくうちに、中が赤身過ぎて私の口には合わなくなってしまいました。ベジタリアンの時期が長かった私ですので、生肉はちょっとまだいけません。

さて、知子さんたちお二人ですが、どちらも美味しいけれど、前日行ったモンタルチーノのレストラン(次の機会に書きます)のほうが美味しかったとのことで、特に知子さんは殆ど食べられませんでした。
お見受けした所、彼女はこの人いきれと騒音に食欲を失くされてしまわれたようです。
最後のお別れにゆっくり食事でも、と思って入ったレストランですが、ちょっと場所を間違ったようです。

それでも頑張ってデザートを食べようと言うことになり、
4人ともアイスクリームに新鮮なイチゴかチョコレートソースのかかったものを食べました。
レストランの中はかなり気温が上がっており、
4人とも頬が上気していましたので、このアイスクリームはスーッと喉を通ってくれ、夕食の中では一番美味しかったように思います。


それでもあまりゆっくり座っている雰囲気ではありませんでしたので、お勘定を済まして出ることに。
お勘定はオーナーがやってきて、その場で何々を食べたとノートにつけながらやってくれます。

そのときコーヒーの計算を忘れたようなので、私が「コーヒー
4つ追加」、と言うと、「いや、コーヒーはこのウエイターが払うからいいよ」なんて冗談を言っていたのですが、勘定書きを見てみると、本当にコーヒーはチャージされていませんでした。
その代わり、デザートのアイスクリームが1つ
6ユーロとなっており、いやー、取るところではちゃんと取っているね、という感じです。


席を立ったのが
9時を過ぎていましたが、出口に行くと外に10人くらいが待っていました。ここは食べたら直ぐに出てあげるのが親切なレストランのようです。

なんとなく慌しい夕食でしたが、Jimさん、知子さん、どうもご馳走様でした。


お知らせです。
ウフィツィ美術館の出口が変わりました。
今、ウフィツィ美術館の長期改築が始められ、将来もっと多くの美術品が展示されるようですが、その為美術館の構造が大幅に変わり、出口の場所も変わりました。
今までは、入り口から入り、この字型の美術館を見て終わると、出口は回廊を挟んだ入り口の向かい側にあったのですが、今は入り口のある建物の裏側になりました。
出口はまだ完全に出来上がっておらず、仮設の壁などが取り囲んでいますが、元の場所へ戻るには、壁伝いに左、左へと歩いていけばシニョリーア広場とウフィツィ美術館の間に出ます。
美術館は勿論今も開館していまし、入り口も今までの通りです。