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トスカーナ日記

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月18日

朝から蝉がジー、ジー、と鳴いています。
夏らしいサウンドです。

日本は今何処も
30度を越す猛暑らしいですが、イタリアの今年はなんとも爽やかな過ごしやすい夏になっています。
勿論日中は
30度を越すようになりましたが、でも朝夕はまだ涼しくて、その涼しさを朝のうちに家に取り込み閉めきってしまうと、日中は涼しい家の中で過ごせます。家の壁の厚みがかなりあるので冷房機器なしでも1日中涼しさを保つようです。

日中、外に出ることがあっても湿気が少ないのでそれほど暑いとは感じません。
陰に入ると涼しくて、そこで風でも吹いてくれば天国です。

暑いときにおいしいのがイタリアのジェラート。
意外に知られていないのが、イタリアのアイスコーヒー。
夏場だけ作られていますが、こちらでは「カフェ・シェッケラート」と言います。
いつものエスプレッソコーヒーを氷とともにカクテルを作るシェーカーに入れ、砂糖も入れて「シャカ、シャカ」とシェイクするだけ。
カクテルグラスに注いで出て来ますが、日本のようにミルクは付いてきません。
砂糖を控えている方は、注文のときに砂糖なし(センサ・ズッケロ)とおっしゃるといいでしょう。
もうひとつ夏においしいのがアイスティーで、桃味(ペスケ)が最高です。
う〜〜〜む、おいしいものばかり。

さて、私の周りでは今、ひまわりの花が沢山咲き出しました。
今年は暑くなるのが少し遅れましたので、その為ひまわりも少し遅れて咲き出したようです。

といっても、平地が広がるピサ周辺では既に
2週間前にはひまわりが満開でしたが。
ピサ周辺は平地で海に近いせいか、
23度温度がこちらより高く、そして湿気も多いようで、夏のピサは暑くてたまりません。
私が始めて帽子を買ったのも、ピサを案内しているときでした。こちらの人達は夏でも帽子をかぶることはなく、又ヨーロッパの旅行者達も帽子をかぶっている人は殆どいません。
私も同じで、夏に帽子をかぶったことはなかったのですが、一度夏にピサをガイドしているときに、じりじりと照りつく太陽に負けて帽子を買ってしまいました。
湿気が温度を上げるようで、そのときの暑さは他のトスカーナの地では味わったことがないものでした。
そのときご一緒していた日本からのお客様が、
「これは日本のような暑さですねー」とおっしゃっていましたっけ。

さて、ひまわりの花ですが、既に一度トスカーナ日記に書きましたが、どの花もいっせいに同じ方向を向いて咲いています。
私は小さい頃、ひまわりの花は太陽のほうを向いて立っているので、太陽と共に方向を変えるのだと思っていましたが、これが間違いであるのを去年初めて知りました。
ある方が教えてくださったのですが、なんとひまわりの花は太陽が上がる方向、つまり東を向いて咲いているのですね。
だから太陽が刻々と方向を変えてもひまわりの花は東を向きっぱなしです。
言い換えると、ひまわりの花が向いているほうが東ですから、もし方向を見失った時は、ひまわりの花を見ればいいということです。
面白いですね。
 

さて、私の畑でトマトの収穫が始まりました。
1週間ほど前から大きな青い実が少しづつ赤みを帯びてきていたのですが、ここ数日急に追いかけられるほど沢山のトマトが採れるようになりました。

トマトの収穫が始まったら、先ずやりたかったことがあります。それは、朝採り立てのトマトにガブリッとかぶりつくことでした。
薬も肥料もかけず、ただ井戸水で育てたトマトです。
スペインでもやりましたし、去年もしたことですが、今年もトマトが採れたら絶対やろうと待っていたのです。
そして・・、そうです、最初のトマトにかぶりつきました。
う〜〜〜む、それはおいしかったです。
トマトはしゃきしゃきとして、そして甘いのです。
トマトの甘み、ご存知ですか?
勿論砂糖の甘みとはまったく違うものですが、でも甘いとしか言いようがないのです。
このトマトを食べたら、お店で売っているトマトはもう食べられなくなるくらいです。特に冬、ビニールハウスで作っているトマトなんて味も何もなくて食べられません。太陽が不足しているので甘みがないのです。
ですから、私は冬、トマトは買いません。
だからこそ、この採り立てのトマトを食べるのが待ち遠しくて・・・。

今では、毎回食卓に出てきます。トマトのサラダがやはり一番おいしいですね。
トマトをくし型に切って、そこに塩、胡椒、バルサミコ酢、そして上等のオリーブオイルをかけるだけ。
バジリコの葉も一緒に入れてやるとおいしさが倍増します。
バジリコの葉も勿論庭で作っているもの。
夏は自分の庭で新鮮な野菜が採れるので、朝市に行っても普段の半分しかお金を使いません。

先ほど「井戸水で育てたトマト」と書きましたが、そうなんです。
こちらでは野菜を育てている人達の殆どは井戸を持っており、畑の水遣りは井戸水を使います。
大きなサイズでなくても、野菜畑に水をやるのに水道水を使っていたら、それこそ水道代がかさむというものです。
それに井戸水のほうが野菜には優しいようで。
私の家も、谷に流れている小川の水を貯めた井戸からポンプで引き上げて、それを使っています。
庭の花や植物にも井戸水を遣ります。
田舎はこうゆうものがあるのでうれしいです。
ですから、言えば家の野菜たちは正真正銘のオーガニックなんです。

さて、沢山採れた野菜は私と主人だけでは食べきれません。
それで、友達におすそ分けとなります。
ずーっと畑仕事をしてきたけれど今は町の中のアパートに住んでいる大家さんちのおばあちゃんに、大きな土地を持っているのに忙しすぎて野菜育てなど出来ない大家さんちの家族に、一戸建てに住んでいるけど土地がない友達に、土地をビックリするほど沢山持っているけど野菜つくりには興味がない友達に、持っていきます。
野菜は作っているけど、という友達には家の鶏が産んだ新鮮な卵を持っていったり。
私達の育てた野菜を誰かに食べてもらえるなんて、最高にうれしい。
そうそう、トスカーナの田舎のほうでは、まだ物々交換のようなことをする人が多いのですよ。
「家のワインをこれだけあげるから、あんたの持っている耕し機を貸してくれ・・」
とか、
「家の山の木をやるから、トラクターを貸してくれ・・」
なんて具合に。