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トスカーナ日記

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10月23日

10月の初旬から素晴らしいお天気が続いていたので、きっとこれが秋の寒い季節に入る前のインディアンサマーだなと思っていたら、案の定、中旬から雨になり、気温が下がりました。
そうそう、これが秋のお天気だわね、と納得しておりましたら、なんと2日前から又もや暖かい日が戻ってまいりました。
暖かいどころか、南イタリアでは気温が32度までも上昇し、またもや人々が海に繰り出し、そして泳げるまでになってしまいました。
トスカーナは平均25度という毎日です。
明日から更に気温が上昇し、この暖かい日は来週の水曜日まで続くとか。

又、家の窓は開け放され、走る車の窓も全開です。
風もなく、さんさんと太陽の照る暖かい日々。
寒いのが苦手な私は、ただただエンジョイしております。

さて、先週の金曜日から今週の火曜日まで、西宮でレストランを経営していらっしゃる木下靖子さんと昌彦さんご夫婦をご案内しておりました。

Dining KINOSHITA, 西宮市越水町211tel. 0798 23 2237

レストランを経営していらっしゃるので、勿論旅行の目的はおいしいものを食べること。
そして、レストランで役に立つものを購入することでした。

ただ、お二人の場合は、旅行の初日から日程が狂ってしまうというハプニングが続いたのです。

その理由は、ご主人でクックの昌彦さんが大の列車好きだからなのでした。
フィレンツエのホテルにお二人をお迎えに行ったその足で、先ずはユーロスターの列車の写真を撮るために郊外を走り回ることになりました。
私とジョン・クロードは列車に乗ることがほとんどなく、何処へ行けば列車の写真が撮れるのか見当も付きません。

いろんな人達に訊きまくり、やっと見つけたのが列車が通るすぐ横にある脇道でした。
昌彦さんは鉄網の柵を乗り越えて、カメラを構えました。
ラッキーなことにユーロスターやインターシティー、そして普通電車も通り、沢山の写真をカメラに納めることがおできになったのですが、とにかく柵を乗り越えて電車のすぐ横でカメラを構えているわけです。
通り過ぎる電車がどれも「ボワン、ボワーン!」と大きな汽笛を鳴らし、「危ないよーー!!」と注意をしていきます。
最後には脇道を通りかかった車から男性が「デンジャレス、デンジャレス」と言い続け、とうとう撮影を終わることに。

こんなハプニングで始まるガイドは初めてです。
勿論、ここが個人旅行のいい所なのです。

撮影に時間がかかってしまい、午前中に行く予定になっていたサン・ジミニヤーノは取り消しになりました。
サン・ジミニヤーノではリネンのお店にご案内して、世界で一番おいしいアイスクリームを食べていただこうと思っていたのですが、まあしかたがありません。
(最終的には、最後の日程も変更してサン・ジミニヤーノへ行き、おいしいアイスクリームを食べていただきましたので良かったのですが、最後まで変更続きの旅でした。)

さて、この後もハプニングは続きます。

シエナで「
Treno Natura・自然列車」が走っていることを昌彦さんから聞いていたのですが、ちょうど初日のガイドが終わって家に帰ると、ガイドのリピーターでもあり、木下ご夫妻のお店のお客様でもある方から、うまい具合にその列車の情報が届いていたのです。

調べてみると、この列車は日曜日に走っているということが分かりました。
さて、この列車に乗るには旅行日程の変更をしなければいけません。
喜んだのは昌彦さんです。

ということで、10月17日の日曜日、お二人のお供をして
Treno Naturaに乗ってきました。
この列車はシエナ発、
Monte Amiata,Monte Anticoなどを通過して、又シエナに戻ってくる列車なのですが、乗り手が殆どいなくなり、1994年9月に廃線となってしまったのです。
しかし、其の列車の通過径路がパノラミックで素晴らしく、自然公園も通過するということで、昔の列車の運転手や
ボロンテイアたちにより、旅行者のために月に数回だけ走るという企画が持ち上がったのです。


列車にも3種類あり、私たちが行けた日は普通の電車でしたが、あの煙を吐いて走る蒸気機関車もあります。

白い車体に赤い線の入った普通電車は5月に4回、6月に2回、9月に3回走ったようで、10月は4日曜日走ります。
蒸気機関車は3月、4月、5月と1回ずつ、10月に1回、11月に2回、そして12月に1回走ります。


さて、私たちがシエナを出発したのは11時15分。

たった2車両の電車ですが、天井が少し古いことを除いては、それは綺麗に保存されており、私たちはラッキーなことに昔の1等車の座席に座ることが出来て、快適な旅行の始まり始まりー、となりました。


乗務員は、以前列車に関わった人達とボロンテイアの若い人達のミックスで、
仕事ではなく、趣味でやっていることですから、それは皆リラックスしており、そしてとても親切です。
この列車で
30年ほど働いていたという男性が列車のことなどを説明してくれるのですが、そのうちに熱が入ってきて、私達の横に座り込んでしまいました。


列車の中では、列車のことや風景のことがイタリア語と英語で車内放送されます。

ただ、英語がイタリア語訛りでとても聞き取りにくいのですが・・・。


シエナを出ると途中で4つの駅に停車します。

そのほかに、風景の素晴らしい所では列車が止まり、写真を撮れるようにもなっています。
小さな小さなひなびた駅に止まると、なんだか少し切なくなりました。
素晴らしいのが、
Crete Seneseという何処までも見渡せる雄大な渓谷で止まったときです。
土肌が幾十にもひだを折ったように重なり、そのところどころにぽつんぽつんと農家と糸杉が立っています。
これだけでも素晴らしいのですが、春になってこの渓谷が緑一色に染まったら、それは綺麗なことでしょう。


モンタルチーノの近くを走ると、急にブドウ畑が目に飛び込んできます。

ブルネッロ・デイ・モンタルチーノを生産するブドウ畑です。
トスカーナ日記に何度も出てくるワイナリー「バンフィ」のブドウ畑が何処まで行っても続きます。
そして、バンフィのお城の塔が遠くに見えました。
皆カメラを向けて撮影です。
車内放送では、バンフィのワインはこの先10年ほど全て予約済みだとか。
大したものです。


さて、私達の乗った電車は
Monte Anticoという駅に13時ごろ到着したのですが、そこで下車する人達が多く、聞けば1km先にあるアグリツーリズモで食事を取るのだそうです。
電車の
OBによると、安くておいしいよ、との事でした。

途中下車した人たちは、17時に通る電車に乗ってシエナへ帰ってくるそうです。
その場合、シエナ到着は18時35分ごろになります。

私たちは前もって買っておいたパニー二を帰りの電車の中で食べました。
列車に乗るのも久しぶりなら、列車の中で食事をするのも本当に久しぶりで、私は子供のようにうきうきしてしまいました。

列車の切符は車中で買いますが、1人15ユーロ。
蒸気機関車は1人25ユーロで、必ず座席の予約が必要です。

定期的に走る電車のほかに、グループで借りたり、学校の遠足などに使われたり、映画の撮影に使われたり、特別レンタル電車も出来るようです。

日本からも
TV局が撮影に来たんだよ、と教えてくれました。


その他に、11月28日にアミアータクッキング祭りに行く電車があり、そして12月31日にはニューイヤーイブ・ディナーに出かける電車もあるようです。
詳しいことはこちらから。

http://www.ferrovieturistiche.it/p.asp?p=trenonatura.asp
又は

http://www.railtouritalia.com/popup/tnatura_2004.htm


往復3時間の列車の旅。
いつでも乗れる列車ではありませんが、ちょうどその機会に恵まれた方は、一度試して見られたらいかがでしょうか?

最後になってしまいましたが、列車に乗った日、奥様の靖子さんが着物を着てこられました。
毎週着物着付け教室にも通っていらっしゃるほど着物がお好きな方。
黒っぽいモダンな柄の着物に黄色の帯が映えて、それは素敵でした。
列車の乗務員達にも大変好評で、列車の前でぜひ写真を一枚、なんてせがまれていました。
着物は素敵です。
今は着慣れない方が殆どのようですが、こちらで着物を着ていると、イタリア人や旅行者に人気があり、写真を一枚、なんてお願いされることが何度もありました。
イタリアで目立とうと思うと、着物を着るのが一番のようです。
次回こちらに来られるときは、ご主人の昌彦さんも袴で歩かれるようなことを言っていたような、いなかったような・・・。

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11月14日から5週間、私は家を留守にいたします。

11月初日から出回っていることが多いのですが、14日からローマとパリに
1週間行き、そのまま日本へ行くことになりました。

帰ってきた足でフランスを回りますので、帰宅がたぶん
12月の20日ごろになると思います。

その間、トスカーナ日記はお休みになりますのでご了承ください。

トスカーナ日記も今年で
4年目になりました。

このあたりで少し休憩もいいかなと思います。
帰ってきましたら、来年からは不定期でトスカーナ日記を発送させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

留守の間はメールのお返事が書けませんので、ご了解ください。