ホーム トスカーナガイド トスカーナ日記 ワイン&食材 コンタクト
    イタリア料理 リンク  

トスカーナ日記

写真をクリックしてください   

 

月3日

皆様、毎日の生活を楽しんでいますか・・!
私は新しくなったキッチンでケトルに水を入れてお湯を沸かすときにうれしい気持ちがわいてきます。

さて、全国的に寒くなっているこのごろ。
イタリアも北から南まで、雪に覆われています。
先週の真ん中3日間はトスカーナでも雪が降り続け、最高30cmの降雪となりました。
私の家の前にあるバルコニーと階段は雪に覆われ、せっせと雪かきに励んだのに、次の朝には又白く積もっているという、トスカーナでは初めての寒い冬を経験しています。

私の町は標高320mの所にあります。
大した高さではありませんが、やはり平地に比べると雪の量が多いのです。
それに私の住んでいる家は町から1km離れた郊外にあり、車道は綺麗に雪掻きをしてくれても、郊外の家までは誰もやってきません。
それで、家の周りは雪が積もったままです。
葡萄やオリーブ畑の平野や谷も雪で真っ白です。
今週はさらに寒くなり、昨晩は零下6度でした。
今年の冬は粘ります。

そんな中、スイス人の友達シャルロッタから、彼女の60歳の誕生日会をスイスでするのでそれに来ないかと招待されました。
トスカーナの海際にある彼女の家でも誕生日会を開いたのですが、やはり家族のいるスイスでも祝いたいということで、先週の金曜日にスイスへ行くことになりました。
行きは列車で、帰りは先に行っている友達夫婦と一緒に車で帰ってくるという予定です。
そこで、何しろ雪が降ると何もかも停止してしまうというトスカーナのこと、先ずこの雪の中を駅のある海際の街まで行けるのかどうか心配になりました。
それに列車は動くのか・・・?

そんな心配をしていましたが、幸いなことに車を出すことが出来、金曜日の朝7時半、イタリア人の友達アンジェラと一緒にスイスへ向けてチェチナの駅を出発しました。
列車での旅は本当に久しぶりの私。
またもや私の中の放浪の虫がむずむずとし始めました。

チェチナ−フィレンツェ間は普通列車で、フィレンツェ−ミラノ間はユーロスター、ミラノ−テゥーンは急行です。
テゥーンという町は日本人にはあまり知られた町ではありませんが、テゥーナー湖の周りに町があり、目の前にはアルプスがそびえ立つ素晴らしい景色の所なのです。
フィレンツェで列車が15分遅れた以外はスムーズに進み、途中スイスの大きくのしかかるようなアルプスの山々を近くに見、周りが深い雪景色になった夕方6時頃、テゥーンの町に到着しました。

その夜から2泊させていただいたのは、誕生日を迎えるシャルロッタの息子さんの家です。
その息子さんは日本人の奥さまがいらして、可愛い娘さんが2人もいるのです。
お家は農家がぽつんぽつんと立ち並ぶ、それこそアルプスのハイジが住んでいるような山間にありました。
牛を飼っている農家も彼らのお隣さんです。
深い雪の中に家が散在し、周りはシーンと静まり返っていました。

彼らの家に入ってみて驚きました。
白木がたくさん使われた大きな家は、まだ木の匂いが漂い、それぞれの部屋のスペースが広くとられていて天井も高く、居心地がとてもいいのです。
山小屋風の家にモダンなシステムが溶け込んだ素敵な設計です。到着したのが夕方遅くなってからでしたので、外の景色は何も見えませんでしたが、翌朝目を覚ましてひょっと窓の外を見て驚きました。
目の前にテゥーナー湖と真っ白なアルプスの山が太陽の光を浴びて輝いていたのです。
思わず驚きの声が出る、それは絵葉書の世界でした。
この風景はリビングに下りて行ってもキッチンに入っても大きな窓から見えるのです。なんと素晴らしい!
奥さまの幹子さんを始め家族全員とはトスカーナで知り合っていますので、久しぶりの再会に話が弾みました。

さて、60歳になるシャルロッタの誕生日会は土曜日の午後7時から始まりました。
シャルロッタのご主人がテゥーンの町の中心部にあるレストランを数年前に買い上げ、それを新しいレストランとして改築中でしたが、4月にオープンする前にシャルロッタの誕生日会で始めて使うことにしたようです。
レストランはまだ完成しておらず、キッチンもまだ使えないということで、シェフがわざわざ別のレストランで用意した食事を運んでくるということになりましたが、50人ほどの親戚、友達が集まり、楽しい誕生日会となりました。

シャルロッタの娘達がこの日のオルガナイスをしたのですが、お皿の下のランチョンマットがシャルロッタの写真のゴラージュだったり、招待客をその場で撮った写真にメッセージを書いてもらい、それを即座にアルバムにしてシャルロッタに渡したり、とその素敵なアイデアには驚かされました。
最高だったのは、シャルロッタはエルビスプレスリーの大ファンだったそうで、エルビスそっくりさんがやってきて、音楽つき、ライトアップつきの中、いい声で歌を歌って素晴らしいショーを見せてくれたことで、これはこの日の大イベントになりました。エルビスそっくりさんからキスをしてもらったこともそうでしょうけど、子供達からこんなに素敵な誕生日会を計画してもらったシャルロッタはそれは幸せそうでした。
楽しい誕生日会は夜中まで続きました。

次の朝は10時にイタリアへ向けて出発しましたが、私は既にイタリアが恋しくなっていて、早く着かないかなー、と今度はそちらのほうでそわそわ。
雪で道が閉鎖されることもなく、友達(64歳)はベンツの大型車で高速を時速180km〜200kmで突っ走り、夕方6時頃にはトスカーナへ到着しました。
なだらかな丘が続き、その上に農家がぽつんと建って、糸杉が道のアプローチとして並んでいる風景を見ると、あ〜あ、また暖かい我が家に帰ってきた、と心が和みました。
壁のような背丈の、何か忙しそうに急いでいるスイス人(ドイツ系スイス人)と比べると、日本人の背丈に似たトスカーナ人のなんと親しみのあること。
5年ぶりに帰ったスイスで、それがはっきり見えました。
トスカーナ。
いい所です。

誕生日会が終わって早々に家に帰ってきた理由は、この日の真夜中に始まるオスカー授賞式が見たかったからなのです。
真夜中からレッドカーペットが始まり、高級リムジンで乗り付けるホリーウッドスター達のインタビューがあり、そして授賞式は朝2時半から始まりました。
スイスからイタリアまで約8時間の旅をしてきた日ですが、まったく疲れを感じず、嬉々として見ていたのですが、さすが授賞式の後半5時ごろになると目がとろんとしてきて、つい体が横になりそう。
でもここで眠ってはせっかくここまで起きていた意味がない、主演男優賞をレオナルド・デイカプリオがとるかどうか見定めないと、と頑張って結局最後まで見て、5時45分式の終わりとともにベッドに倒れこみました。

私のために日曜日にイタリアへ戻ってくれた友達に感謝です。