トスカーナ日記

4月21日
毎日、本当に感激するほど素晴らしいお天気が続いているトスカーナです。
真夏だと暑すぎてエアコンが欲しいなぁ、なんて思うところが、今の気候は言うことなし。
太陽はキラキラ、でも日陰に入ると涼しくて、あまりに気持ちが良いので時間があればついウトウトしてしまいます。
特に昼食の後がそうです。
キッチンの後片づけは後にして、ちょっと休憩、なんてソファーにごろっと横になるとそのままスヤスヤ寝てしまいます。
私の家の周りはそれは静かで、聞こえるのは鳥の声ぐらいですから、癒し系雰囲気一杯なのです。
季候も良いし、そろそろ菜園作りを始めようかと、昨日の朝市で夏野菜の苗を買ってきました。
トマト、ズッキーニ、ピーマン、キューリ、そしてパセリにバシリコ。
サヤエンドウはもう少し後から出てくるようです。
少し硬い畑の土は大家の従弟がミニトラクターでほぐしてくれ、昨日は飼い鶏の糞などの混じった栄養豊かな軟らかい土を混ぜ、苗植えには準備万端となりました。
所が、今年はちょっと今までと違うのです。
ジョン・クロードがどこかから聞いてきたところによると、月の満ち欠けに寄って苗を植えるのによい日や悪い日があるというのです。
この事はわたしも随分以前になりますがスイス人の友達数名から聞いたことがあります。
苗植えだけではなく、種を植える日、水やりの日、髪の毛を切る日、爪を切る日、剪定の日、等々、全てにそれによい日、というのがあるというのです。
スイス人の友達は小さな本を持っていて、そこに月の動きと共に何をすると良いのか、が書かれています。
私が友達から聞いたときは、ふ〜ん、面白いなぁ、と興味を持ったものの、いちいち月の動きを見ながら自分の行動を決めるなんて面倒くさい、と余り深くは知ろうとしませんでした。
でも、考えてみれば私達は自然と共に生きています。
大きな太陽や月の下、それこそ小さな点にも見えないような私達が生活しているのですから、それらの影響を受けないのがおかしいくらいです。
満月の時に出産が多い、ともいいますし・・。
ヨーロッパでは月の影響に興味を持っている人が多いようで、スイス人の友達が持っているような一般向けの小さな本から、農家の人々が参考にするようなちゃんとした本まで揃っているようです。
「お月見」がある日本ですが、月の影響まで興味を持つ人は少ないようで、グーグルで探しても、いつ苗を植えたらよいのか、などということを書いた「月カレンダー」なるものは見つけられませんでした。
幸いネットで英語やイタリア語版を見つけましたので、それを利用するつもりです。
英語版の本はネットで購入しました。
ちなみに、来週の木曜日が苗植えに良い日だそうで、その数日前にも苗を植えてみて、本当に月の影響が野菜達に出るのかどうか観てみたいと思っています。
楽しみです。
話は変わってアグリツーリズモ。
ヨーロッパでは15年ほど前から、日本ではここ数年からでしょうか、知られるようになった農家を改造した、日本語では民宿でしょうか。
アグリツーリズモを紹介した雑誌も日本では沢山出ているようで、高級なものから手頃なものまでいろいろ目で楽しめるようですが、意外と知られていない部分も多いようです。
先ず、アグリツーリズモは日本人旅行者には利用しにくいと言うこと。
どうしてかというと、車がないと行けないからです。
アグリツーリズモとは農家を改造した宿泊地ですが、実際に農業を営んでいなければアグリツーリズモとは呼べません。
羊を飼ってチーズを作っていたり、オリーブの木を育ててオイルを作っていたり、また葡萄を育ててワインを作っていたり。
大きな土地・畑を所有する農家ですから、街から遠く離れた郊外の真っ直中に建っています。
それがアグリツーリズモです。
そんなへんぴなところまでバスは通っていませんし、電車などは大きな街にしかありません。
車がないとアグリツーリズモの利用は難しいのです。
ヨーロッパ人はほとんど車で旅行に出かけます。
子供が2人や3人いる家族ですと、ホテル代が高くなりレストランの食事代もバカになりません。
そんな人達に人気が出たのがアグリツーリズモです。
手軽なところに、トスカーナの自然が一杯で、子供だけではなく大人もゆっくり楽しめる環境にあるのがいいところです。
場所によっては乗馬が出来たり、プールがあったり。
昔のアグリツーリズモは農家の人達と同じ家の一部屋を借り、奥さんの作る手料理を農家の家族と一緒に食べたものです。
今は随分と様子が変わりました。
今のアグリツーリズモはキッチン付きのアパート式が普通です。
1部屋又は2部屋にキッチン付きで旅行者は自分達で食材を買い出しに行き、自分達で食事を作ります。
レンタ・ホリデーハウスと言ったところでしょうか。
やはり車がないと利用は難しいのです。
こうして旅行者が我がホリデーハウスのように使用できるアグリツーリズモでは、経営者が別の所に住んでいることも多くなりました。
と言うことは、夕方から旅行者以外、経営者を含めて誰もいなくなるのです。
こうなると昔のようなアグリツーリズモの雰囲気はありません。
人付き合いの嫌いな旅行者には気楽で良いかもしれませんが。
やはり夏休みを利用してやってくる旅行者が多く、夏はアグリツーリズモも1週間単位で借りる人にしかアパートを提供してくれないところが多いです。
短期間しか利用出来ない人にはキッチンなしのそれこそB&B用のお部屋になります。
そう言う部屋があるアグリツーリズモでは食事が出来るようになっています。
食事の出来ないアグリツーリズモも沢山あります。
さて、車のない日本人旅行者はアグリツーリズモまで行くことも難しいし、タクシーで行ったとしても、その後車なしでは何処に行くことも出来ません。
散歩をしたり、絵を描いたり、周りの自然を楽しみたい人にはアグリツーリズモは適しています。
イタリア語を勉強している人にも最適でしょう。
食事を出してくれるアグリツーリズモで農家の奥さんの手料理を楽しみながら覚え立てのイタリア語で会話をしてみると、ホームステイをしているように、一気にイタリア人の陽気な雰囲気に溶け込んでしまう事は確かです。
イタリア語も上達するでしょう。
ただ、アグリツーリズモはホテルではありませんからタオルやベッドシーツは毎日替えてくれません(高級アグリツーリズモは知りませんが)。
週に一度でしょうか。
また部屋の掃除も自分でします。
これが駄目な人は別料金で交渉します。
トスカーナの田舎にある、トスカーナ風のアグリツーリズモで、トスカーナの雰囲気に浸ってみたいと思われる方。
日中は 私のガイドで観光、夕方からはアグリツーリズモでゆっくり、イタリア人らしい生活をしてみる、こんな休暇の過ごし方はいかがでしょうか。
その時は、料理上手な、親切で楽しい夫婦の経営しているアグリツーリズモをご紹介いたしますよ。 |