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トスカーナ日記

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月19日 

今、オリーブの収穫の時期です。木の下に網を敷き、一枝一枝手で丁寧にしごきながら実を取っていきます。こればかりは機械ですると木をいためるので出来ないとの事です。今回はその作業をしているところの写真を撮りそこない、お見せする事は出来ませんが、でも味見はしっかりしてきました。

あるレストランではオーナーが「今朝絞ったばかりだから味見してください」と小瓶に入った、濁っているけれどあの緑色のオリーブオイルを出してくれました。少し青みがかった苦味があり、新鮮な魚や海老料理にかけると大変美味しいのです。

今日はキャンテイにあるぶどう酒醸造所「
Mon Santo モン・サント」について書きたいと思います。

ここは名前のごとく、モン・サントという村にあるのですが、17世紀に建てられたお城に住んでいるビアンキ家が経営している所です。敷地の広い庭がきれいに手入れされていて、それは素晴らしい。

先ずはキュートなセニョリーナ、ダニエッラがこのモン・サントぶどう酒醸造所の歴史やワインについて話をしてくれました。

その後いよいよカンテイーン(ぶどう酒貯蔵地下室)に入っていきました。ここには新しいカンテイーンと
17世紀に作られた古いカンテイーンがお城の真下にそのまま残っています。新しいカンテイーンには大きなスチールとオークの木の発酵樽があり、ワインの匂いがぷーんとしてきます。ここから古い17世紀のカンテイーンにはトンネルでつながっています。その長さ200m。そしてそのトンネルに眠っているフレンチ樽は約1000個だそうです。トンネルには赤いじゅうたんが引いてあり、所々古い彫刻が飾られています。歩いている途中で、ビアンキ家の一人一人のワインコレクションが分けて入れられている窪みに出会います。鉄の扉でちゃんと守られていて、それぞれのワイン所有数は100本になるとか。自分の誕生日やパーテイがある時に自分のワインコレクションから好きなものを選んで飲むのだそうです。ボトルにはその人の赤ちゃんだったときの写真がラベルとして張られており、本当に特別なワインだと言う事が分かります。埃を随分かぶっているので古いものもあるのでしょうね。

いよいよ古いカンテイーンに入りました。ぷーんとカビの匂いがします。ここには
1960年代からの特別なワインが沢山埃をかぶって眠っていました。ボトルにはラベルはまだ貼られていません。湿気で破れてしまうからという事で、出荷されるときになって始めて貼られるようです。

さあ、いよいよワインテストです。ワインテストには特別に用意された部屋に移ります。昔はオレンジやレモンを収納した部屋だそうで、何年か前にワインテストやお客様があるときには食事をいっしょにしたりする部屋に改造されたそうです。そのインテリアにはつい驚きの声を出してしまうほど素晴らしいものでした。広々とした部屋に格調のあるテーブルが
2個、イスがいくつか置かれただけのすっきりした間取りで、大きな暖炉も火をたかれるのを待っているかのようにたたずんでいました。大きな四角のテーブルに置かれたゲストブックには皆それぞれサインをしてきました。有名なクリスタルの葡萄の置物が目を引いてしまいます。

先ずテストしたのが、白の「シャルドネ」、シャルドネ
100%で作ったワインです。味はなんともフルーテイーで、喉元をすっと通ります。大変飲みやすいワインだと思いました。次が普通のキャンテイの赤、1997年。そして「キャンテイ・リゼルバ」の1998年物、最後に「イル・ポッジョ 1998年」をテストしました。「イル・ポッジョ」の意味は丘の一番てっぺん、という意味で名前の通り丘の一番上で取れた上質の葡萄を使って作ったワインを「イル・ポッジョ」と呼びます。それも良い年に取れた葡萄だけを使っていますので、天気が悪かった年には「イル・ポッジョ」は作られないのです。さて、テストの結果、一番評判が良かったのは「イル・ポッジョ 1998年」でした。これは「リゼルバ」よりも確かに美味しかったですね。

私達
ダニエッラの感じの良い親切な接待と美味しいワインに大変良い気分になって、それぞれワインを片手にそこを後にしたのでした。ホンワカ良い気分で見るキャンテイの風景はいつもに増して美しかったのです。