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ボルドー

8月も半ばを過ぎました。オリンピックもいよいよ終わりですね。
カルカソンヌの8月、涼しく過ごしています。とにかく、朝夕が涼しい。
朝起きると外の気温が18度前後という毎日で(14度くらいまで下がる時もあり)、私たちはその涼しい風を家の中に取り込んで、暑くなる午後から窓のシャッターを締め切るようにしていたところ、夕方まで室内温度25度前後に保つことができるようになり、ラッキーと二人で小躍りしています(躍ってはいませんが、笑)。
とにかくトスカーナの夏がとても暑かったので、カルカソンヌの夏が、ちょっと拍子抜けというか、信じられないくらい過ごしやすいです。

先週、駅でボルドーのパンフレットを見つけて、ボルドーといえばワインですから、ブドウの収穫が始まる秋に訪問してみようかと思ったのですが、パンフレットを読んでみると、ボルドーの旧市街は世界遺産に登録されていると書いてあり、急に興味が湧いてきました。
でも、わざわざ暑い夏に訪問したくはないね、と話しながら天気予報を見てみると、なんとボルドーは8月10日と11日の最高気温が23度、12日は27度の温度になると出ていて、カルカソンヌよりもずっと涼しいのです。それではということで、急遽、私たちは電車の切符とホテルをネットで予約して、ボルドーに行ってまいりました。

カルカソンヌからフランス南西部の大西洋近くに位置するボルドーまで特急電車で3時間弱。
到着したボルドーの駅は思ったよりも大きかったのですが、現在、工事中の場所が多く、ホームからホームへ移動する地下道の床がコンクリートを剥がした凸凹道になっていて、私たちの持っていた小さなキャスター付きの荷物がガタゴトと音を立ててうるさいこと。地上の構内に出てみると、ここでも工事中のところが多くて、次回はこの工事が終わった頃に行ってみたいと思います。
駅前は広々としており、そこにトラムの駅がありました。町中を走るトラムは本当に便利です。ただし、ここの切符を購入する機械の操作が、かなり面倒で困りました。機械には強い(そしてフランス語が読める)ジョン・クロードでさえ最初は使い方がわからず、周りの人に訊いてしまったくらいです。
まぁ、聞けば使い方はとても簡単なのですが、わかるまでがちょっと・・ね。

トラムは頻繁にやってきます。駅の電子掲示板に行き先が書かれていますから、目当てのトラムがやってきたら乗り込みます。10分ほどで街の中心地に到着しました。トラムを降りると、そこから世界遺産に登録されている旧市街が広がっていました。
ローマ時代から中世に建てられた立派な建物が並んでいますが、道幅が広いため、圧迫感がありません。というか、ボルドーの街には広場や公園が多くて、本当に広々としています。
そして、旧市街のほとんどが歩行者専用道路になっているのも嬉しいところ。旧市街の中には、ブティックやレストラン、お菓子屋さん、そしてもちろんワイン屋さんなどがびっしりと並んでいますので、車を気にしないでぶらぶらとウインドウショッピングができるのは、ありがたいことです。

ボルドーにも教会など観光名所はありますが、私たちは、もっぱら美味しい食事ができるところを検索して、今回は、手に入れたボルドーのパンフレットに載っていたレストランへ行ってみました。
その一つが「MILES」。カウンター席を中心に全部で20席ほどあったのでしょうか、小さなレストランですが、いつもいっぱいで要予約のレストランです。カウンターの中に若い男女が4人ほど入り、真剣な顔で料理を作って出してくれます。ウエイトレスたちもとっても親切で、気分良く食事ができます。私たちも出かける前に予約を入れて行ってきましたが、開店の19時半になると続々と客が入り始め、すぐに満席。それからも、席が空いていないかとレストランに入ってくる客が何人も。レストランの人は、21時半過ぎだったら、ひょっとして最初の客が食べ終わって席が空くかもしれないので、試してみてください、と言っていましたが、本当に、21時半を過ぎると、またまた客たちが続々とやってくるのには驚きました。
ここでは45ユーロのメニューが一つあるだけですが、食べられないもの、アレルギーなものなどを、前もって聞いてくれます。私たちは、肉なし、魚あり、のメニューを出してもらいました。とにかく雰囲気がいいので、美味しく食事ができました。
MILES, 33 rue du Cancera

もう一つは、美味しい和食店はないかと探して見つけた店「Maruya」。
和食のコンテンポラリー店で、サービスをしてくれるのはフランス人2人と韓国人3人、シェフが日本人と韓国人でした。
お味はまさに日本の味で嬉しかったのですが、巻き寿司の上に色んなソースがかけられているものもあり(隣席の人が食べていました)、コンテンポラリー色がいっぱいです。しかし、ここもすぐに満席になりました。そして、21時半すぐにはまたもや第2弾の客たちが。
客はフランス人や外国人がほとんどで、日本人は、私一人だけ。日本食、こちらではすごい人気です。
Maruya, 1, rue Fenelon

ボルドーですからワインの試飲ができるお店は街のあちらこちらにあります。旅行客でいっぱいですが、ワインとともに軽く食事を出すお店なら、ローカルの人たちもたくさん来ています。ワイン好きにはたまらない街かもしれません。
ボルドーにはミシェランの星付きレストランから家庭的な小レストランまで、いろいろ揃っています。次回は、また新しいレストランを検索して行ってみようと思います。
2階建ての観光バスは行列が続いていたので乗れませんでした。代わりにミニ列車で街を回ってみましたが、もう一つでした。次回は是非バスに乗ってみたいと思います。


列車の窓から見たぶどう畑。どこまでも続いています。

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機内食のようですが、実は、私が用意した列車内での昼食です。列車内でサンドイッチを 買うよりも、自分たちが普段食べているものがいいので、持って行きました。左奥がパン、その手前はトマト。その前は羊のチーズ。 テルモスに入っているのはコーヒーで、全てオーガニック。

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左にあるのがボルドー名物のカヌレ。外側はカリカリ、中はしっとり。カヌレの由来は地域によって違うようです。私が聞いた話しは、その昔、ボルドーでは卵の白身を使ってワインを作っていたので、残った黄身を使ってできたお菓子がカヌレだと。本当なのか確かではありません。

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カヌレとマカロンの専門店らしい。私は入っていません。

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左にトラムの線路が見えますが、右にあるような広い公園がボルドーにはたくさんあります。

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ショコラテリーのダヴィド・カピさんのお店。お菓子が食べたいと思いながら歩いていたら偶然に出会いました。店内に入ると、日本語で書かれたダヴィド・カピさんの記事が載った雑誌が置いてありましたので、 有名な人なのだと初めて知りました。お菓子は、とっても美味しかったです。色もきれい。

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行列ができるお店をフランスではあまり見たことがないのですが、「Restaurant L'Entrecote」はお昼時や夕食どきに長い行列ができていてびっくりしました。 ステーキのお店のようですが、私は肉を食べないのでどれほど美味しいのかわかりません。 ボルドーへ行かれた際は、試されてみてはいかがでしょうか。

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ジョン・クロードの前に私が座り、私の後ろは外です。こういう小さなレストランがボルドーにはたくさんあります。入りやすい。

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こういう広場がボルドーの街中にはたくさんあります。

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ホテルの窓から見たボルドーの街。左奥に見えるのが大劇場。

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大劇場

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歩行者天国の道は、人でいっぱいでした。

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ブルス広場にある水の鏡。手前に噴水が出る床があり、濡れているので鏡のように後ろの建物が写ります。

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水の鏡の日中は、こんな感じです。たくさんの人が中に入って水を楽しんでいます。水は噴水になったりミストに変化したりするので、時には足首までの水かさがあり、時には濡れているだけの状態に。

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カンコンス広場。世界で一番大きな広場だそうです。

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カンコンス広場に建っている記念碑の足元にある噴水。素晴らしい彫刻です。

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鐘と時計が可愛いカイヨ門