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ヘアードネーション 

私は数日前、ヘアードネーションをしてきました。無毛症や脱毛症、抗がん剤治療などで髪の毛を失った子どもたちに贈る医療用のウイッグ(かつら)を作るため、切った髪の毛を寄付することをヘアードネーションと言います。1990年代にアメリカで始められて、今では世界中でこのボランティアが行われています。
私がヘアードネーションのことを知ったのは約1年前でした。何かの記事で読んだのですが、人のためになるようなことをあまりしていない私は、これだったら私も誰かの役に立てるなと思ったのです。
早速、フランスでヘアードネーションをしてくれる美容院(髪をカットしてNPOに届けてくれる)がどこにあるのかネットで調べてみると、パリに一番多く集まっているものの、なんと、なんと、私の住むカルカソンヌにも3件あるのを発見。そのうちの一件は、私が近いうちに行ってみようと思っていた天然製品だけを使用する美容院だったのです。我が家から歩いて5分ほどのところです。うわぉ!
私の食生活の90%以上はオーガニックなのに、髪の毛、地肌に関してはあまり考えていなかったので、遅まきながらこの美容院へ行こうと私は今年の初めに決めていたところでした。

さて、私が天然製品使用の美容院に行ったのは今年の2月でした。小さな美容院ですが、シャンプーからコンディショナー、その他この美容院で使用する製品はすべてが天然で、置いてある雑誌まで自然に関しての雑誌ばかりで驚きました。
早速、理容師さんにここでヘアーヘアードネーションができますかと聞いてみると、もちろんできますよ、と答えた彼女は私の髪をパッとみて、「ちょっとまだ短いようだし、今短く切ると冬だから寒いので、春まで待ったほうがいいですよ」と教えてくれて、そうか、そうかとそれから待つこと数ヶ月、もういいだろうと数日前に行ってきたのです。

hairdonation

切る前の私の髪。フランスに来る前にトスカーナで15cm切ったのが今思うと残念。でも美容師さんは十分な長さと言ってくれました。

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ヘアードネーションをするには切った髪の毛が最低25cmないといけないそうです。以前は31cmと言われていたそうですが、現在は25cmでもOK。私はショートにした時の髪型をネットで探して、気に入った髪型をスマートフォンに写して持って行きました。そのうちのいくつかは、寄付する髪の長さが足らなくなるのでダメだと言われ、どんな髪型になるのかちょっとドキドキ。切る前にゴムで結わえます。いよいよ断髪式の始まり、始まり。

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ダダーーン!切った後の髪型。これ以上は長くできないと、私が持っていったモデル写真のようにはなりませんでしたが、大事なのは誰かのために髪を切ったことだから、と理容師さんに言われて納得。これで少しは誰かの役に立つことができたのかと思うと嬉しい。
ちなみに、美容師さんは私の髪のカット料金は受け取りませんでした。どうしてかと聞くと、「髪を提供してくれる人には、私の気持ちとしてカット料金は無料にしているのよ」とのこと。なんと優しい。

私がここまで髪を短く切るのはジョン・クロードと出会ってからは初めて、34年ぶりです。髪が短いと洗う時がとても簡単で、ドライヤーで乾かす時も早い。ただ、首の後ろが少しスースーして、私はまた風邪をひいてしまいました。バカです。
ジョン・クロードは、新しい髪型を気に入ってくれたみたいです。気に入ったと言わないと私が落ち込むのを彼はよく知っていますから・・。笑

今日も素敵な日をお過ごしください。