Kiyomi D.

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2004年 元旦

new year 2004

皆様、明けましておめでとうございます。

2004年に突入です。
ワクワクしながら準備をしたクリスマスが過ぎ、ほとんど毎日の食事のご招待に、食べすぎだなーと少し重くなった体を感じ,それならばと年末の大掃除をして、すっきりと年末を迎えた私です。

年末には、こちらでは「チェノーナ」と呼ばれる長ーい夕食があります。
クリスマスが家庭行事で、家族そろって昼食をとるのがこちらイタリアの習慣ですが、それに反して年末「サン・シルベストロ」は家族は勿論、沢山の友達と連れ立ってレストランに行くのが習慣のようになっています。
チェノーナは普通夜9時過ぎから始まり、アンテイパスト、プリモが2回、セコンドが2回、デザート、フルーツ、そしてコーヒーと続き、食べ終わるのがちょうど年が明ける夜中頃になるのです。

new year 2004

私達も大家さんちのご夫婦とその友達6人で今年はフィレンツェに近い、サンミニアートの町へ行ってきました。
去年と違い、今年の12月31日はそれはよく晴れてくれ、風もなく、寒くもない静かな年末でした。
町から少し車で走った郊外にそのレストランはあります。
生演奏も入っていて、年明けには花火もあるということで皆テイーンエイジャーになった気分で、わいわいと車を飛ばして行って来ました。
到着すると既に沢山の車が駐車をしており、ますます気分が高揚してきます。
チェノーナは、それぞれのレストランが趣向を凝らしたメニューを用意し、全客、同じメニューが出されます。
去年の所と違い、このレストランは量より質を重視したメニューを用意しており、プリモでもうお腹一杯、ということもなく、最後まで美味しく頂くことが出来ました。

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サン・サルバドールへ3ヶ月単身赴任をしていた大家さんちのご主人がちょうど30日に帰宅しており、それも手伝って楽しい食事が進み、デザートを食べ終わった時に時計を見ると早11時半。
あーーっ、もうじき年が変わるー、と急に皆そわそわ。
タイミングよくそこにスプマンテと紙テープや帽子や紙笛が出てきて、ますますお祭り気分が高まります。
早くもスプマンテの蓋を開けようとする友達を抑えて、落ち着かなくカウントダウンを待ちます。

「もういいかー。」「まだまだー。」「後何分だー?」「後2分ー。」
「あーーっ、後1分ーー!」
「・・・・10,9,8,7,6,5,4,3,2,1」
「ポッーーーーーーーン!!!!!」
「アウグーリーーーーー!!!!」
「ボンボンボーーン、バリバリバリーーーー!!!」
これは花火の音です。

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皆、ものすごい騒ぎ。
隣のテーブルの人達とも乾杯をしたら、花火を見るためにコートを着て外へ飛び出しました。
威勢良く上がる花火。
それを見る人達。
携帯電話を出して、家族や友達に「アウグーリー」と言っている人達。

「さあー、花火も終わったし、これから町に繰り出そう!」、と歩き出した所で友達の一人が「ねえ、もう支払い済んだ?」と言い出しました。
花火にすっかり興奮していて、支払うことを皆すっかり忘れていました。
勿論すぐに戻って支払いをしましたが、食事をしていた人達殆どが外に飛び出して花火を見ていたのですが、その全員がちゃんとレストランに戻って支払いをしたのでしょうか、ちょっと気になる所です。
ちなみに、チェノーナの料金は1人35ユーロから900ユーロまであるとか。
900ユーロとは又すごい!どんなレストランなのか?
私達が行ったレストランは一人70ユーロでした。

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私達は町に入り、そこで開かれている野外コンサートを見に行きました。
すごい人出で、その中に混じりこんだ私は舞台のメイン歌手なんて見えません。
高い所に陣取っているドラマーだけが見え、威勢良くドラムをたたいていました。
イタリア人は、コンサートなどでは歌手と一緒になって歌を歌います。
皆よく歌詞を知っています。
若い人も年配の人も、皆一緒に歌うので、すごいエネルギーが舞台から観客の所まで一体になって渦巻きます。
観客はじっと歌を聞くだけの人ではなく、一緒に歌手とその場の雰囲気を楽しむのですね。

ラブソングが始まると、今まで一緒に舞台を見ていた観客の若い男性達がサッとガールフレンドのほうに向きなおし、甘い顔をしてラブソングを彼女に歌い始めました。
人の目なんか気にしない。
彼女達も負けていなくて、彼の首に手を回して一緒に歌う。
もう、どこが舞台なのか分からなくなるほど。

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コンサートが終わると、さらに「ラジオ4」が舞台を引き継ぎ、音楽がさらに続きます。
私達もいい加減体を動かした後は、次の町「モンティカティーニ・テルメ」へ朝食を食べに車を走らせました。
車から見ていると、この夜は殆どのバーが開いているようでした。

モンティカティーニ・テルメへ到着したのが朝4時近く。
殆どのバーが一杯で、皆、朝食を食べているのでしょうか。
私達もカプチーノと菓子パンの朝食をとりました。
普通カプチーノは1杯1ユーロ20セント~50セントなのですが、この夜は1杯5ユーロ。高~い!

朝食を食べた後は、今度はディスコです。
またまた車を走らせて、高速を抜けて、大きなディスコに到着しました。
あまりに大きいので、私はカジノかと思ったくらいです。
大家さんちのご主人はこういう所をよく知っています。
この日も入場料は特別料金でしょうか、1人10ユーロでした。ここも人で一杯。
皆、この夜は寝ないのでしょうね。

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ここでもちょっと踊って、でもさすが少し疲れを感じ、やっと家に帰ることに。
家まで殆ど2時間の道のりです。

家に近くなった頃には夜が白々と明けてきていました。
気がつくと車の中では皆寝ていて、主人ジョン・クロードが一人頑張って運転をしていました。
ご苦労様でした。
帰宅、朝7時半。私の人生の中では新記録です。 

その続き。
1月1日の朝8時過ぎにベッドに入ったのですから、勿論昼過ぎまで寝ているつもりでしたが、鎧戸を下ろしている窓からの射すような光で、私は目が覚めました。時計を見ると10時ちょっと過ぎ。
まだ2時間ほどしか寝ていません。
でも、外はすばらしいお天気のよう。
元旦に、それもこんなにすばらしいお天気の日に、寝てなんかいられようか、と眠気なんて吹っ飛びまして、私は起き上がりました。
バスルームに行き、窓を開けるとサーっと青空が目に入ってきました。
ふあ~~、気持ちがいいー!

お天気がいい日には私の洗濯虫が動き出すのが常で、とうとうこの朝もお洗濯をしてしまいました。
外は、殆どの人達がまだ寝ているのでしょう、それは静かで、穏やかな日がゆったりと流れていました。
その朝は、めずらしく小さなてんとう虫も窓際に発見し、なんだかとてもいいものを見つけたような、素敵な気持ちになりました。
元旦の早起き、してよかった。

皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

ps
こちらは1月6日が「ベッファーナ(魔法使いの日)」となっていて、昔はこの日にクリスマスプレゼントが渡されたようですが、この日が終わるまで学校や沢山の会社はお休みで、それまでイタリアはお祭り気分が抜けません。
2004年がやっと活動を始めるのは1月7日からです。

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