Kiyomi D.

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葡萄の枝切り

vines pruning

晴れたり曇ったり。その度に丘の緑が浮かび上がったり沈んだりし、なんだか息づいているようです。
今はアーモンドの花が満開です。

昨日は2月24日でバレンタインデーでした。
日本では女の子から男の子へ愛の告白としてチョコレートをあげる日になっているようですが、こちらは「愛の日」で女性、男性に関わらず、好きな人に贈り物をする日になっています。
でもやはり贈り物は男性からのほうが依然として多いようです。

今日は日曜日。
私達の家の前にある小さな谷の土地を買った大家さんちの従弟のセルジョが、自分のブドウ畑の枝切りを始めるということで、主人のジョン・クロードが一緒にやってみたいと、午前中彼とともに出かけていきました。

1時間ほど後、私はカメラを手に降りていった所、既にジョン・クロードは慣れた手つきでチョキチョキと枝を切っていました。
春先の、まだ幹が地から栄養分を吸い上げないうちに余分な枝を切ってしまうのだそうです。そうすると、切っても切り口に汁気が出ず、そこから乾燥してしまうことを防げるのだそうです。
オリーブの枝も同じ事で、葡萄の枝切りが終われば、次回はオリーブの木です。
ただし、オリーブの枝切りは葡萄に比べると少し難しいとか。

vines pruning

セルジョは動物の骨をくり抜いたものを腰にさし、枝切バサミの筒として使っていました。なんとワイルド!

写真も撮り終わり、さあ帰ろうとすると、セルジョの奥さんのエレオノーラから呼び止められ、昼食に誘われました。
昼食はブドウ畑の近くにある彼らの農家で食べます。
彼らの食事は全て手作りでワイルドなものなので、返事は勿論「シィー!」です。

家に帰りコンピューターの前に座っていると、ジョン・クロードが迎えにきました。
降りていくと、古い鋼製のボイラーを半分に切ったものに火をおこし、既に3種の肉が香ばしく焼けていました。
フィレ、ローステイジャーネ(あばら骨の所)、そしてパンチェッタ。
全てセルジョが育てあげた豚肉です。
食事は、今日は肌寒いので農家の中です。

vines pruning

入ると、既にテーブルセッティングが出来ており、それを見るだけでお腹が空いてきます。
肉とサラダとパンとワインの素朴な食事ですが、これが美味しい!
肉は彼らの飼育した動物の肉ですから、安心して食べられるし、それにしっかり焼いているのにとても柔らかいのです。
ローステイジャーネなんて手でつかんで食べます。
塩と胡椒だけで味付けしているのに、なんと美味しいことか。
セルジョはパンでも肉でもナイフで切っては口に持っていきます。これもワイルド。

食事中はおしゃべりもにぎやかで、私達の知らないことがたくさん話題に上り面白い。
お腹が一杯になったところで、食後酒はこれも彼らの手作りのレモンチーノ。
最後にエレオノーラが魔法瓶に用意してきたコーヒーを飲んで食事は終わりになりました。
まったく素敵な日曜日のワイルド昼食でした。
ご馳走様でした!

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