Kiyomi D.

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新オリーブオイル

new olive oil

新しいオリーブオイルが出来てきました。
お天気が悪くて1日収穫すると、そのあと1週間は雨。
やっと晴れたと思うと又次の日からぐずつく、と言うオリーブの収穫にはあまり嬉しくないお天気の中、全オリーブの木の3分の2ほどの収穫が終わりました。

最初のオリーブオイルを絞ったときにみんなでフラントイオ(オイルを絞る場所)に行き、絞りたてをパンにつけて味わおうと思っていたのですが、私たちは別の予定があり行けなく、それを知った大家は私たちが出かける直前に絞りたてのオイルを瓶に入れて、一緒に味見をしようと、わざわざ持ってきてくれました。

パンをグリルする時間がなく、薄くスライスだけして味見の準備が出来ました。
うやうやしく大家が瓶からオリーブオイルを皿に垂らすと、それは、それは綺麗な緑色のオリーブオイルが出てきました。
この時点で、みんな、うわ~~~っ!
早速パンにオイルをつけて食べてみると・・、ウムムム~~~、これは美味しい!
いえ、冗談抜きに美味しいです。
私はトスカーナに来て以来いろんなオリーブオイルを味見していますが、これほど美味しいオイルはなかなかありません。

大家はオイルと一緒にオイルの証明書も持ってきました。
そこには、
酸性0.1%
過酸化物(よく分かりませんが、イタリア語を訳すとこうなります)2,75mEO/Kg
と書かれています。
酸性は少なければ少ないほどいい品質で、大家のオイルには0.1%とほとんどないに等しいくらいです。
過酸化物の最高数字は16で、これも数字が少なければ少ないほど何年もオイルの品質が変化しないという評価で、2,75 mEO/Kgはこれ又良い品質を表す数字。
この証明書を見て、又みんなでうわ~~~~、と大喜び。
わが家で小さなお祭り騒ぎでした。

大家のオリーブオイルはオーガニックでもあります。
オイル販売のビジネスをしているわけではなく、全て自分たちで食べるためのオリーブオイルですから、自分たちの身体に悪い影響を与える化学薬品なんて使いません。
肥料としてやるのは大家の従兄弟が飼っている羊の糞だけです。
そして、水。
後は自然任せです。
なので、去年は虫の襲来で収穫がゼロでした。
虫がやって来るという情報は入っていたようですが、予防のために薬をまくと、それを私たちが口にすることになりますので、あえて薬は使わなかったようです。

そのお返しというか、今年は沢山のオリーブの実がなりました。
3分の2ほどの収穫で、約200リットルのオイルが採れました。
残り全てを収穫してしまうと、300リットルほどにはなるのでしょうか。
沢山のオイルです。
半分は従兄弟が取り、残り半分が大家の物。
その大家のオイルを私たちも使わせてもらっています。
こんなに良質で美味しいオイルを勝手に使わせてもらい、感謝、感謝です。
その為にも収穫のお手伝いは出来る限りさせてもらっています。

そういえば、この間の収穫日、谷に降りていくと従兄弟とダンテが何か機械を使ってオリーブの収穫をしていました。
何でも今年出たばかりの機械とか。
名前は「チャチャチャ」。
他に「マンゴ」という名前の物もあるとかで笑ってしまいました。
どんな物かというと、両手を合わせて、手のひらを左右交互にこすりあわせながら(正にチャチャチャの要領で)、指の先で実をはじき落とす、というような感じのものです。
これがあると上の方にある実も梯子なしで採れますし、とにかく早い。
オリーブの木1本に10分ほどあれば終わってしまいます。

難点は、上の方の実を採っているとその勢いで実を遠くへはじいてしまうことです。今までは木の下にネットを敷いて、手でしごいてその上に落としていったのですが、この機械を使うようになれば、先ずは30m~50mほどのネットをどーんと木々の下に敷き詰めてからやり始めないといけないようです。
それにしても便利になりました。
後は、時期が時期だけに良いお天気を待つだけです。

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