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4月のイースターと誕生日

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今年のイースターは4月12日でした。
通常、3月の末なのですが今年は約半月ほど遅れたことになります。
イースターの時期はいつもお天気が悪いといわれていますが、半月遅れたためか、今年は素晴らしいお天気になり、北ヨーロッパからやってくる旅行者達は勿論、どこにも行かない地元の人たちも嬉しい気分に浮かれていました。

気温も一気に上がり、新緑が出始めていた木々は急に緑が濃くなり、菜種の黄色い花のカーペットもあちらこちらに広がっています。
太陽の日差しが以前にも増して輝いているようで、春というより初夏のよう。
郊外を歩く足取りも軽くなります。

わが家はドアや窓も開け放して、トスカーナの休日気分を味わいます。
こんな時に食べたくなるのが、クレープです。
雨も多かった今年の冬をようやく乗り切ったという感じの日、クレープはいい考えです。
わが家は、クレープの生地はジョン・クロードが作ります。
やはりフランス人でしょうか、彼が小さいときはお母さんを手伝って沢山のクレープを焼いたそうです。
クレープの中に入れる中身として、今回私は、ほうれん草のソテーとシャンピニオンの豆乳クリームソースを作りました。
デザートに苺と、わが家手作りの豆乳ヨーグルトをかけて、モンタルチーノの蜂蜜を少し垂らして食べました。
いつも幸せですが、更に幸せな気持ちになりました。

さて、4月というと私の誕生月でもあります。
沢山の方から誕生日おめでとうのメールをいただきました。改めてお礼を申し上げます。

前年のトスカーナ日記を見てみると、去年はジョン・クロードから大きな赤いバラの花をプレゼントされ、ルッカにあるレストランに招待され、いろいろショッピングもしています。
その前の年はローマ近くにある「法王達のテルメ」の温泉に行き、その帰りにゴーストタウンとなりつつある「チヴィタ・ディ・バンニョレジオ」を訪問しました。

今年の誕生日プレゼントは何がいいかと聞かれて、私が先ず希望したのがバスタブに浸かることでした。
遠くまで行きたくない、レストランもおっくう、ただただ、熱いお湯を張ったバスタブに浸かりたい。これが私の望みでした。
借家のわが家にはバスタブがありません。
ヨーロッパ人はあまりバスタブを好みません。シャワーの方が早く済むからという理由で、バスタブでリラックスするなんてことは考えもしないようです。
私たちの今住んでいる家にも以前はバスタブがあったのですが、危ないという理由で取り払って、シャワーに換えています。
2000ユーロほどでシャワーをバスタブに換えることは出来るのですが、借家なもので、そこまでしていいのかが問題です。
キッチンは借りた時点でとても古いものでしたから、キッチンシステムを新しく買って入れ替えました。
いつか、この家を出ることになった時、キッチンはこのまま置いていきますし、大家も喜ぶと思いますが、嫌いなバスタブをバスルームに残していくのはどんなものかと思うと、なかなか実行できないでいます。

冬から春へとの変化に身体がついていかないというか、私の唯一の希望はバスタブに浸かることでした。
それじゃあ、ということでジョン・クロードはシエナの街にある5星のホテルを予約してくれました。
せっかくバスタブに浸かるのに、わが家と同じような部屋では面白くないでしょう、とジョン・クロード。

ということで、4月7日、私の誕生日にシエナにある5星のホテルへ行ってきました。
イースター前だから混雑していないかと思いきや、シエナのメイン通りはものすごい人出でした。
行ったオステリアで、午前中だけで200台の観光バスが到着したそうだよと聞かされました。
それに加えて、個人の車が大きな駐車場にびっしり入っているのですから、いったい何万人の観光客がやってきているのか。
特にこの時期、学校の社会見学旅行が沢山あり、イタリア人学生は勿論、フランスからも沢山のティーンエイジャー達がやってきていました。
このグループが道をふさぐのです。
塊になって歩いているので通り抜けるのが大変。
ただ、メイン通りはこんな感じで一杯ですが、一つ横道にはいるとそれは静か。
地元の数人がお買い物に出ていたり、メイン通りに興味のない旅行者が数名歩いているという状態で、ゆっくりとシエナが満喫できました。

さて、予約をしていたホテル。いつもは、外から「どんな感じかなぁ~?」と見ていたところに、今回は足を踏み入れました。
入ってみると、意外と小さくて、まぁ、昔のお屋敷を改造したものですから、古いものと新しいものが混じり合って、ヨーロッパ独特な雰囲気を醸し出していました。
ホテルはお部屋も素晴らしかったのですが、メインのバスタブが大きくて、よしよし。
夕食はもう外へ出る気分ではなく(年取った?)、ルームサービスにして、グラスシャンペンで乾杯しました。
バスタブには半身浴で40分くらいは浸かっていました。
もう堪能できるだけ堪能して、すっかりリラックスしました。

ホテルの窓から目の前にシエナのデゥオモが、眼下に「焼けたシエナ色」という煉瓦の家並みや屋根が並んでいました。つい、シエナで撮影したという最新の007の映画を思い出してしまいました。ジェームス・ボンドがこの瓦の屋根の上を走り回るのです。
街の中にあるホテルなのにとても静かで、いい時間を過ごさせてもらいました。
予約の際、スペシャルオッファーを教えて下さい、といって、普通は泊まらないような高いお部屋に安く宿泊できたのもラッキーでした。

シエナはわが家から車で約1時間半の所にあります。ゆっくりと春の気候を楽しみながら帰宅しました。
今年も思い出になる素敵な誕生日が過ごせました。
これからの1年、心身共に健康でいたいと思います。

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