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寿司パーティー

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夏は休暇を取る人が多く、普段あまり会うことのない人たちと食事会などをして再会出来るよいチャンスの時です。
友達のアイルランド人家族もその人達。
太陽が少なく、雨も降り続くアイルランドの人たちが、太陽が輝くトスカーナに魅了されるのは当たり前。
約5年前、トスカーナにホリデーハウスを買おうと家族全員で下見にやってきたこの家族は、私の住む町の不動産屋へ足を踏み入れました。
ちょうどよい物件があったのですが、何しろイタリア郊外にある不動産屋、オーナーが話せるのはイタリア語だけ。
それで、ジョン・クロードに通訳をしてくれないかという話が入ってきました。
人生面白いもので、私たちはそれがきっかけでこのアイルランド人家族とすっかりお友達になってしまいました。

彼らは私の住んでいる町から約30分ほどの所にある、山の麓に可愛いお家を購入し、子供達の学校休暇があるときを見計らってトスカーナへやってきます。
イースター休暇、夏休み、秋の休暇、そしてクリスマスからニューイヤーの冬の休暇と年に4回。
夏休みの4週間以外はだいたい1週間しか余裕がないのですが、早くから休暇の予定を立て、航空券も予約をし、楽しみにやってきます。

前回イースター休暇でやってきたときに、歯科医であるご主人トムが日本食を食べたことがない、と言うので、では夏休みにやってきたときに是非寿司を食べていただきましょうと約束をしていました。
その寿司パーティーをビュッフェスタイルでこの間開きました。
今回は、アイルランド人家族と同じように男の子が2人いるイタリア人の友達家族も一緒に招待することにしました。
きっと子供同士で仲良くよく遊ぶのではないかと思ってのことです。

寿司に使うトロは海際の町で購入し、その他にアボカードと卵の寿司を作りました。
でも奥さんのインマーはベジタリアン。
そして肉や魚を食べる人でも、初めての寿司を食べる人は少ないだろうと思い、寿司の他にパスタサラダ、ラタテゥイ、プロシュート、チーズ等も用意しました。
日本食を食べたことがない人に日本食、特に生の魚などを出すときは、ちょっと不安です。
好んで食べてくれるかなぁ、それとも全く手をつけてくれないかも、なんて・・。

ところが、寿司には絶対手をつけないだろうと思っていたアイルランド人の子供達が巻き寿司を食べてくれて、あれ~~。
イタリア人家族の子供達さえ、友達から寿司のことは聞いていたよ、と言いながら食べてくれました。
いえ~~~~い。
パスタサラダもよく売れて、楽しい食事会となりました。
ただ、一緒に遊ぶだろうと思っていた子供達が、全く口をきかなかったのはちょっと残念でした。

見ていると、アイルランド人の子供とイタリア人の子供のしつけが全然違う。
イタリア人の子供達は食べたら直ぐに席を立ち、横につっていたハンモックで遊んだり、又お腹が空いたら立ったままチーズをつまんで美味しそうに食べる。
その反対に、アイルランド人の子供達は一皿食べるとそのままじっと席に座っている。
私がもっと食べたら、と勧めても、もうお腹いっぱいと言って立ち上がろうとしない。
フルーツはどう、ケーキは?と言っても、ううん、もういい、と言って座っているばかり。
やっとママのインマーがフルーツを一緒に取りに行こうか?と言いだして、席を立つ子供達。
これがアイルランドのしつけか!?とかなり驚く私です。
更に驚くのが、食べ終わっても勝手に立ち上がってそこら辺を歩き回らない。
一番小さい男の子は6歳になったばかりですが、眠そうな目をしながらも、じっと座っています。ママ、帰ろうよ、なんて絶対言いません。
イタリア人の子供は歩き回る、犬と遊ぶ、マンマ~と言って甘えてくる、等々。
国によって子供の様子がこんなにも違うのかと驚かされた夜でした。

この食事会に気分を良くして、5日後には、大家さん家族や友達を呼んで同じように寿司パーティーを開きました。
大家家族は同じ家の階下に住んでいますが、一緒に食事をすることは1年に1回あるかないかのこと。
それぞれの仕事もあり、ゆっくり座って話をすることさえ希です。
それで、友達の息子が一度寿司を食べてみたいと言っていたのを思い出し、その家族と大家さんちに声をかけ、寿司パーティーとなりました。

一番喜んだのが大家のダンテ。
こういう集まりが大好きな人ですが、なかなかそのチャンスがなくて、今回は私の企画で集まることが出来たことを大いに喜んでくれました。
彼はイタリア人には珍しく寿司もわさびも大好きな人です。
同じようにわが家の前の庭にテーブルセッティングをし、久しぶりに友達や大家家族とワイワイやりました。
この時は1回目に作ったラタテゥイはやめ、寿司を多めに作りました。
そしてイタリア人が集まるのでやはりパスタサラダ。
ただ、パスタサラダというものをイタリア人はあまり知らない事を今回始めて知りました。
パスタは熱いうちに食べるものと思っているようです。残ったパスタは捨ててしまいますから。
でも、私が作ったパスタサラダはすっかりなくなりました。
トスカーナ在住9年目にしてやっと私の料理を美味しい、美味しいと言いながらイタリア人達が食べてくれました。
やった~~。
久しぶりに大家さん達とワイワイやれて、良かった。

この数日後、アイルランド人家族が私たちと、そして一緒に寿司を食べたイタリア人家族を彼らの家に招待してくれました。
彼らは購入したトスカーナの家の横に大きなプールを作り、長男は国内水泳大会にも出るほどのスイマーなのです。
さぁ、今度こそ子供達が一緒に遊ぶかな、と思っていましたが、恥ずかしがりながらも一緒にプールへ入り、その後はコンピューターの話で盛り上がり、やっと友達関係を作ったようです。
イタリア人家族の子供達は両親が英語を話すこともあり、又自分でPCを使うので英語には慣れ親しんでおり、遊びながらどんどん英語に慣れていったようです。

sushi

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