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秋の日だまりの中で

peace

トスカーナ、温かい、ちょうど春のような気候が続いています。
朝靄がでていることは良くありますが、しばらくするとサーと晴れて太陽が顔を出し、そうなると外の気温は20度を超します。
沢山洋服を着込まなくても外に出ることが出来るのが嬉しい。
Tシャツの上にトレーナーをちょっと引っかけるだけで歩けます。
それでも、ウオーキングをしていると汗ばむほど。
私はこの気温が大好きですが、周りの人は11月にしては暑すぎて身体に良くないと言います。変なの・・。

数日前になりますが、PCでニュースなどを見ていたら、「2012年」という映画が作られたことを知りました。
2012年という数字は、今年に入ってから良く耳にするようになり、どうして2012年なのかとジョン・クロードに訊いてみました。
彼が教えてくれたところに寄ると、紀元前4世紀頃にジャングルの中に住んでいたマヤ人が作り続けたカレンダーが2012年で終わっているのだそうです。
どうして突然に2012年で終わってしまったのか・・?
それはきっと、その年に地球が終わるからだろう、地球滅亡なのだ、と予言をする人がいるらしく、今その2012年に近づいたことで、急に話題になってきたようです。

ネットで検索してみると、 地球が破滅するという予言 は既に何世紀も前からされている事が分かります。
時にはその予言に失望した人たちが何百人も自殺をしてしまったことがあるとか、又大金持ちが、持っていても意味がないと家財など全てのものを投げ出したこともあるようです。
しかし、そのような予言は今まで当たらず、全てを投げ出した人が予言者を訴えたなどという話もあって、少し笑ってしまいます。

それで、私は地球の滅亡を描いたという「2012年」という映画をPCの予告編で見てみました。
予告編なのでハッキリした筋書きは分からないものの、大地震や津波などで地球が破滅する場面がこれでもか、これでもかと言うほど描かれているのですが、その中に、空から大きな火の玉が人々の上に落ちてくる場面があります。
それを見た私は、あーっ、これー・・、とあることを思いだしてしまいました。
それは、1973年から1974年にかけて、私がアメリカに1年間住んでいたときに、何度も、何度も繰り返し見た夢の事です。

その夢というのは、地球滅亡だったのかどうか分かりませんが、とにかく大きく開けた平野に沢山の人々がいるのですが、そこへ急に空から大きな火の玉が落ちてくるのです。
人々は悲鳴を上げながら逃げまどうし、私も勿論逃げ回っています。
その場所には必ず後ろの方に大きな垂直に伸びた山が立っており、火の玉は火山のようにその山から落ちてくるのか、もしくは本当に空から落ちてきているのか、それは定かではありませんが、とにかく大きな火の玉が人々の上に落ちてきて、そして周りを焼き尽くすのです。

もう一つの夢は、地下道のような所を歩いていると、急に後ろから洪水が押し寄せてきて、人々は逃げまどい、水に飲まれる人、必死に何かに捕まる人、それを見ている私は水には飲み込まれないけど、ものすごい恐怖を感じている、と言うものです。
この二つの夢を、何度も、何度も繰り返し見ました。
あまりに同じ夢を何度も見るので、私はその夢を紙に描いて(子供の頃、漫画本をよく見ていたので、デッサンっぽい絵はうまいのです)、その時一緒にいたスイス人画家に見せました。
「む~~っ、興味深いね~!」と、真剣な顔で彼は見ていました。
それから数日経ったある日、スイス人画家は図書館からある一冊の本を借りてきて、私の前で開きました。
それは、15世紀か16世紀だったか良く覚えていませんが、予言者が地球破滅を語った、かなり大きな本でした。
そして、私の前に開かれたページに描かれている絵が、なんと、私が繰り返し見た夢を紙に描いたのと同じものだったのです。
「ひえ~~~、同じ絵がここにあるー!どうして?どうなってるの・・?」
不思議でした。
どうして、何百年も前の予言者が予言した絵と同じ夢を私は今、それも頻繁に見るのか・・?

それは今も分からないままです。
その当時、今から35年ほど前になりますが、地球破滅の映画を見た覚えはありませんし、TVでも見ませんでした。
マヤ人のことも知りませんでしたし、何百年も前から予言者が地球破滅を予言していたと言う知識さえ、私には全くありませんでした。
なのに、どうして私は同じ夢を見続けたのか。
理由は分からないけれど、アメリカに住んでいた約1年の間に確かにこのことは起こったのです。

さて、映画「2012年」のように本当に2012年、地球最後の日がやってくるのでしょうか。
それは誰にも分かりません。
誰だって、地球破滅の日なんて来て欲しくないに決まっています。
ただ、今の世界は間違った方向に走り過ぎているのではないかなと、私は思うことがあります。
世の中には物があふれています。
いらないものまで沢山あります。そのいらないものを生産するために自然を破壊してもかまわないような所があり、現実に自然環境は悪化しつつあります。
人間が一番偉くて、自然は人間を楽にするための材料でしかないと考えているようにも思います。
又、食料が大量に生産された為に捨てる国と、食べ物がなくて15秒間隔で子供達が死んでいく国もあります。
貧しい国に食べ物を運ぶには料金がかかりすぎるのです。
お金、お金の時代です。ああすれば金が儲かる、こうすれば金が儲かる。
金の為に一生働くのは普通だと思わされている。
人間は働くだけのために生まれてくるのか?
どうして今、切れる人やうつになる人が多いのか?

どの国も物質至上主義に偏りすぎているようです。
そして、古代のバビロニアが物質至上主義に偏りすぎて崩壊したように、地球もそろそろ崩壊の方向に向かっているのかな、なんて思ったりします。
だって、国の上に立つ政治家も、左だったり右だったりしますが、どちらでも結局やることは同じ事、同じ結果。
何も変わらないのです。と言うか、あまりに偏り過ぎて、誰も補修できなくなっているように思います。
そこで地球破滅です。
いったん地球を綺麗に掃除して、それから又自然と共有しながら生活していける人間を育てるように、ひょっとしてなるのかな、なんて考えたりします。
それが2012年なのかな、と。

と、こんな事を平和な秋の日だまりの中で時々ジョン・クロードと話しています。