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寅年、最後の月

トスカーナの秋

12月も、今日はすでに4日目。
とうとう2010年最後の月に入りました。   
私の年である寅年も、後ひと月で終わりです。なんとなく寂しくもあります。
次の寅年は12年後。12年後? うわっ!この12年という数字の大きさ。
かつて、こんなに大きく感じたことはありません。
次の寅年まで私は生きているのだろうか?

日本のニュースでも流れているかもしれませんが、ここヨーロッパは悪天候が続いています。
北イタリアにあるヴェネチア、ミラノそしてトリノの町などは雨の被害が深刻なようです。
ここ数年、私はTVでニュースを見ることがないので詳細はわかりませんが、PCでイタリア新聞を読んでいるジョン-クロードから情報が入ってきました。
少しでも雨が降り続けると浸水するヴェネチアは、来年の夏になっても地下室は乾燥しないのではないかと心配してしまいます。
毎年のことながら、住んでいる人たちは大変です。

トスカーナも11月に入った途端に雨が降り始め、それからずっと雨を見ない日はないという日が続いています。
夜中に降ったり、日中降ったり、一日中降ったり(それも雷を伴って)、外は乾燥する暇もなくずっと湿りっ放し。こんな年も珍しいです。
でもトスカーナは丘陵地帯のお陰で浸水の心配はなく、また私の住んでいる場所には迫る大きな山もないので山崩れの心配もなくて、私はセントラルヒーティングで25~6度にセットしてある暖かい家の中で猫のように丸くなって平和に暮らしています。 

そんなトスカーナも12月に入った途端に気温が下がりました。
正真正銘の冬気候がやってきました。
先週の金曜日も少し雪が降りましたが、今日も日中気温4度前後で、雪が降ったり、やんだり。テラコッタの赤い瓦を白くしてくれました。
フランスでは中部や南部で雪が降り、積もったようですから、それに比べるとトスカーナでちらついた雪なんてなんてことはありませんが、それでも12月初旬にトスカーナで雪がみられるというのは珍しいことです。

11月というとオリーブの収穫時期なのですが、雨が降り続けるので収穫が思うようにできなくて、どこも遅れぎみです。
まだお天気の良かった10月後半に収穫をした人たちは今頃ほくそ笑んでいるかもしれませんが、オイルの量が増えるので寒くなるまでもう少し待ってから、と思っていた人たちは、収穫作業が思うように進まないこの悪天候に足踏み状態です。
大家さんちのオリーブは従兄弟のセルジョが世話をしていますが、彼も同じように寒くなるのを待ち続けて、この雨に突入してしまいました。1週間休暇を取ってオリーブ収穫に望むというプランもだめになってしまったようです。
でもまあ、何十年とオリーブの収穫をしてきている地元の人たちですから、少々の気候の変化に動揺する人たちではないでしょう。今年もなんとか乗り切り、無事に全収穫を終えることと思います。
毎年、同じ年はありませんから。

さぁ、12月。
11月がなんだか1年の中で一番活気のない月のようでしたから、ここらでちょっと気合いを入れて、年末まで明るく頑張ることにしましょうか。
何しろ、寅年最後の月ですから。

トスカーナの秋