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クリエーション

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ジョン・クロードと彼の同僚が企画しているサン・トロッペ近郊の町コゴラでのフェスティバル、いよいよ来週に迫りました。
フェスティバルはコゴラの町から山の方へ向かった、ちょっとした森のようなところで開催されます。
その会場となる緑多い場所の飾り付け、今年は私が担当です。
飾りを作る為、私は5月に入ってからほとんど毎日ミシンを踏んでいましたが、そのお陰で予定していた飾り物は5月末で完成し、残りの100個ほどの小さな吹き流しも昨日完成しました。
それに加えて今日は、七夕で飾るような短冊にフランス語や漢字を書いたものを50枚作りました。日本人で良かったなぁ、と思うときです。

さて、こういったクリエーションに感化されてか、先週、私はジョン・クロードと一緒に、我が家のキッチンにある食卓テーブルで座る椅子の張り替えを行いました。
テーブルは自分たちで買ったものですが、椅子は以前この家に住んでいたおばあちゃんのものです。
木でできたしっかりした椅子ですが、座席の部分がベージュと茶色の地味な色だったので、私たちは黄色い椅子カバーを買って、それを上からかけて座っていました。それから10年ほど経ち、そのカバーがすっかり古くなっていました。
最初は、新しいカバーを買ってこようと思ったのですが、入ったお店で好みのものが見つからず、それでは自分たちでカバーを作ってしまおうと思ったのです。
でも、椅子を見ていると、カバーでカバーするのではなくて、綺麗に張り替えたほうがいいのではないだろうか、と私は思い立ちました。
座席の部分が簡単に取り外せるのであれば、張り替えは簡単なはず。
ジョン・クロードに相談してみると、彼も張り替えには乗り気で、それから彼は椅子をひっくり返したりしてみていましたが、結果、座席はたった2本の釘で椅子の枠にくっついているのが分かりました。
早速、彼がその2本の釘を抜いてみると、座席は簡単に枠から取り外せました。イエ~~~イ!!
生地は座席の裏に沢山のホッチキスで止められているだけです。ドライバーでホッチキスをグイ、グイ抜いて行くと生地も綺麗に取り外せました。

翌日、私たちは海際の町チェチナにある生地屋さんへ向かいました。
かなり大きなお店で、ありとあらゆる生地を扱っています。
私たちはキッチンを明るくしたかったので、ダークピンクかダークレッドの生地が欲しいと言うと、店員の女性はコットン、麻、シルク、ベルベットなど、いろんな生地を出して見せてくれました。
その中から私たちが選んだのは、ベルベット。生地が良かったというよりも色が私たちの好みでした。
生地を買って帰った午後、私とジョン・クロードは一気に椅子4脚の張り替えを行いました。
張り替えた椅子の美しさ。なんだか座るのがもったいないような。
「何処かのお城にある椅子のようだな」とジョン・クロード。
「何処かの映画館の椅子のようだね」と私。
椅子の張り替えは思ったよりも簡単で、満足の出来上がりでした。

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椅子の張り替えに必要なもの、ペンチ、ドライバー、ホッチキス。右の写真は、ビフォー(右椅子)とアフター(左椅子)

これと同時に、玄関から真っ直ぐのびる廊下に暖簾(のれん)を作って掛けました。
廊下の途中にドアがあるのですが、日に何度も通る場所なのでドアはいつも開け放しています。でも、玄関を開けるとずっと奥まで見通せるのがなんだか嫌で、どうしたものかと長い間、思っていたのです。
ある日、私が居間のソファーに座ってそのドアのある場所をぼーっと見ていたら、「あっ、のれんがいい!」とひらめきました。
それで、椅子の生地を買った時にのれんの生地も一緒に購入。
のれんの生地は100%絹ですが、ツイードに似ており、ミシンで縫う時に堅い部分があってちょっと大変でした。
生地はピンクとパステルブルーの2種類を買い、時々取り替えようと思っています。
のれんの作り方はネットで検索しまた。とっても簡単です。
椅子の張り替えや暖簾(のれん)作り、これもひとつのクリエーション。
小さな事ですけど、心を豊かにしてくれます。

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ということで、来週の火曜日から私はフランスへ行ってきます。トスカーナへ帰ってくるのは26日になります。
オーボワーr!