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涼しい夏の残り

今日は8月最後の日。 夏がもう終わるのかなぁ、と思いながら外を眺めてみると、雲一つない青空と太陽に輝く緑の木々が目にまぶしくて、夏はまだまだこれからも続きそうです。
ただ、今年の夏は涼しくて過ごしやすい夏でした(です)。
トスカーナ、といっても海際の街や内陸、また冬にはスキーができる高い山のある北トスカーナがありますから、一概には言えませんが、海から1時間ほど離れた私が住んでいる 郊外では、涼しい夏になりました。
今年の夏は例年になく雨の日が多く、その為、気温が34度を超したのはほんの2週間ほど。
雨が降る度に気温が下がり、8月の中旬頃から朝夕はひんやりしてしまい、薄い夏服だけでは寒いくらいでした。
今年はアイロンがけも、午後からの料理も、全く苦にならずに済ませる事ができました。
来週は日中気温が29度にまで上がるようですが、最低気温が14度から15度の予報ですから、どれだけ涼しいのかご想像がつくと思います。
そんな夏でしたが、私とジョン・クロードは週に一度は海に行っていました。
あのきらきらと輝く太陽を見ていると、蒼い海が目の前にちらつき、直ぐに走って行きたい衝動に駆られます。
来週もまた私たちは海に行くでしょう。
私たちが行くのは地中海の海、サン・ビンチェンツオ。
ここのビーチは、環境庁から毎年「綺麗な海」と指名されるビーチで、細かい砂のビーチは何処までも続き、海は遠浅で子供達にも泳ぎやすく、そして海の水は海底がキラキラ揺れているのが見えるほど透き通っています。
そんなビーチで甲羅干しをしていると、パシフィックまで行かなくてもいいな、と思えて来ます。

そういえば、ここ2~3週間ほど、ビーチでモンシロチョウを沢山見るようになりました。午前中からお昼に掛けて、ビーチの上や海の上を、フワフワ、フワフワと白い蝶々が飛んでいるのです。あんなに薄い羽の蝶々がこんな暑い日に飛んで大丈夫かな、と思って見ているのですが、数羽ずつが、途切れる事なく北から南の方向へフワフワと飛んでいます。
ビーチに座っている人達の間を抜けてフワフワ。海で泳いでいる人の頭の上をフワフワ。私たちが海に行く度に見ますから、その数は何百羽にもなるのではないでしょうか。
「蝶々の大移動?」なんて二人で話しているのですが、 蝶々は夏に移動するものなのでしょうか?
そして、海だけではなく郊外でもモンシロチョウを見る事に気がつきました。
同じように、数羽ずつがあちらにフワフワ、こちらにフワフワと飛んでいます。その様子はなんだか夢心地です。

さて、8月の後半になると、海に近いワイナリーでは既に葡萄の収穫が始まります。内陸にあるキアンティは気温が低い為、約1ヶ月遅れ。
今年の葡萄の出来はいかがなものでしょうか。
オリーブの実の収穫は寒くなる11月に入ってからですが、我が家の大家さんちのオリーブオイルの収穫は、2011年も2012年も多くはありませんでした。(私たちは大家さんちのオリーブオイルを好きなように使わせてもらっています)
通常、11月末に新オリーブオイルが採れると、残った前年のオリーブオイルは、 それからの1年間、料理用として使用します。
ところが大家さんちでは、2012年に新しくオリーブオイルが採れた時点で、2011年のオイルは殆ど残っていませんでした。
その為、今年は料理用のオイルは店で購入しているのですが、去年の11月に採れた新オイルが、8月の中旬でなくなってしまったのには驚きました。
「2012年のオイルは少ないよー」、とは聞いていたのですが、8月にもうなくなってしまうなんて、大家さんちの人たちも思いもしなかったようです。
昔は200本しかなかったオリーブの木を大家さんが4年ほど前に400本に増やしています。
ただ、オリーブの実の収穫が多くても、一つの実に含まれるオイルの量(パーセンテージ)が少なければ、結果、オリーブオイルの摂取が少ないと聞いて、なるほどと納得している私ですが、やはりこういうところにも気候が影響しているのでしょうか。
さて、今年のオリーブオイルの収穫は、どうなるのか。

このところ日も短くなり、夕方8時を過ぎると外は暗くなります。そして気温が下がった頃に、「リーン、リーン」と鈴虫が鳴き始めます。これを聞くと、秋だなぁ~と思います。
さぁ、終わってしまう前に夏の残りを楽しみましょう!

bianca

「白い女の子」という意味の名前のビアンカと日焼けした私。白と黒です。

pestocurry

カレーとペスト、日に日に大きくなっています。体重も増えて、もう私の片手では抱えられません。