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海辺の松林

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イースターから5月1日にかけての連休が、いよいよ終わります。
皆様はどう過ごされましたか。

今年はイースターが4月20日と例年になく遅くやって来たヨーロッパは、その前後(金曜日と月曜日、国によってどちらか)が祭日となり、その後イタリアでは25日が解放記念日、そして週末が中に入って、5月1日がまた祭日。
ということでイタリアでは長い連休をとった人も多かったようです。
北ヨーロッパからやって来た車も沢山見ました。
いよいよ旅行シーズンの始まりです。

こちらトスカーナはイースター近くからお天気が不安定になり、雨が降る日もありましたが、連休中は相対的に良かったように思います。
5月1日の祭日は、私の住んでいるところではピクニックに出かける習慣があります。
お弁当を作って行く人もいると思いますが、沢山の人たちは外でたき火やガスコンロを使ってパスタを茹でたり肉を焼いたり本格的な料理をします。
水があるからでしょうか川のほとりでピクニックをする人が多く、椅子やテーブルまで持ち出して大勢でワイワイと食事です。
今年は午後から少し曇ったものの雨に降られることもなく、外に出ていた人たちはラッキーでした。

さて、イースターも5月1日も全く関係がない私たちは、連休中もごく普通に過ごしていました。
ただ太陽が出ると、私たちは海沿いの町チェチナへ行き、海の直ぐ側にある松林を歩くようになりました。
何十キロも続いている松林は、その昔、フランス人が植えたと聞いていますが、チェチナの町からは10kmの歩道が続いています。
この道はウオーキングやランニングをする人、そして自転車だけが通れるようになっています。
歩道は舗装されていない土の道で、その上に何十年もの間、松葉が降り積もり、歩くと柔らかいカーペットのようです。
私たちは5kmの巡回コースを歩くようになりました。
松林の入り口から出発し、ぐるっ、と回って帰ってくると同じ入り口に到着するコースです。
その5kmの道を、サッ、サッ、サッ、と少し急ぎ足で歩くとちょうど1時間になります。
行きは鳥の声を聞きながら松林の中を歩き、ターニングポイントを過ぎたところから海の直ぐ側を通るので、今度は、ザザザザ・・・ザップーンという波の音を聞きながら歩きます。
歩いている間の私とジョン・クロードはほとんど話をしないので、毎回1時間、瞑想をしているような感じです。
松林の中は松の匂いがいつも漂っていますが、今はちょうど野生の小さなシクラメンの花が一杯咲いている時期で、うっすらとですが、その花の匂いも松林を包んでいます。
土曜と日曜日を除くと歩いている人はほとんどいなくて、リラックスするには最適な場所です。

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びっしり咲いている野生のシクラメン。野生のシクラメンは空気や土地が綺麗なところにしか咲かないそうです。

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松林の中。向こうに、うっすらと海が見えます。

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ターニングポイントから地中海が見えてきます。前日、海が荒れたのでしょう、ビーチには枯れ木がびっしりでした。