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Buon Anno, 明けましておめでとうございます

みなさま、明けましておめでとうございます。
2015年が始まりました。
今年も「イタリアからトスカーナ便り」で楽しいお話をお送りしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、こちらトスカーナの年末は、とっても寒くなりました。
日中の平均気温が16度という日が続いていたトスカーナですから、急に冷たい北風が吹いてきて、心の準備ができていなかったというか、凍えそうで外には一歩も出られませんでした。
日中気温は0度から上がらず、こんなに寒いトスカーナって今まで経験したかしら、と思い出せないほどです。
夕方になって、階下に住む大家の奥さんから電話があり、
「年末の挨拶に上まで行こうと思ったけど、あんまり寒いから電話で挨拶するわ、ごめんね。アウグーリ!」
と、挨拶がありました。
31日の年末は、たくさんの人たちがレストランで遅い夕食をとり、年が変わったところで乾杯をして、花火を上げる習慣がありますが、この年末に外に出ていた人たちは、きっと寒くて震え上がったことでしょう。
ところが、一夜明けた翌日の元旦は、吹き荒れていた風がピタリと止み、太陽がいっぱいに輝いて、それは穏やかな日になりました。
翌日の2日も輝く太陽と共に気温も上昇し、2015年、良い出だしです。

こちらイタリアは1月1日だけが祭日で、2日からはもう仕事始めですが、1月1日でも公共機関で働いている人はたくさんいます。
例えば電車やバスの運転手、おまわりさん、消防士、救急病院の医師など。
ところが、今年の1月1日にはこういう人たちの83%が病欠したと、2日のイタリアの新聞に出ていました。
まぁ、31日の夜遅くまで大騒ぎした翌日に働きたくなくなる気持ちはわかりますが、なんだかなぁ~、と頭を振ってしまいました。

私とジョン・クロードはクリスマスや年末年始を特別に祝うことはありませんが、ここ数年、年末の夕食にはパエリアを作るようになりました。
たくさんの魚介類を入れ、大家さんちの畑で採集したサフランもたっぷり入れて、綺麗な黄色のパエリアの出来上がりです。
一緒に飲んだのはよく冷えたオーガニックのスプマンテ。すこしだけ年末の雰囲気が漂います。
夕食の後は、これも毎年観ている、フランスのチャンネル2で放送しているパトリック・セバスティアン司会のキャバレーを鑑賞。
フランスではとてもポピュラーな番組で、キャバレーといってもムーランルージュで観られる上半身裸の女性たちの踊りだけではなく、世界中の大道芸人を集めたショーです。
観客も正装し、シャンペンを片手に鑑賞します。劇場まで行けない人たちは、私たちと同じようにTVで鑑賞するわけです。
ショーもほぼ終盤に差し掛かったところで真夜中。私たちの近所でも個人宅の小さな花火が上がり、新年おめでとう!
13時近く、私たちはベッドに入りました。

元旦の昼過ぎ、階下の大家さんの奥さんからコーヒーを飲みにいらっしゃいよとお誘いがありました。
行ってみると奥さんのお姉さん夫婦も来ていて、みんなで昼食を楽しんだようです。
コーヒーを飲む前に、パイナップルとブドウが出てきて、特にぶどうは年の初めに食べると縁起がいいのよと勧められて私も一粒口にいれました。
そのあと、クリスマスで食べるパネトーネが出てきて、これも縁起ものだから食べなさいと言われて一切れ頂戴。
日本のお雑煮やおせち料理のようなものでしょうか、元旦にはみんなで食べるようです。
縁起物をいただいて、後はみんなでぺちゃくちゃと楽しくおしゃべりをしました。
大きな声で話し、たくさん笑い、これで今年もOK!な気分になりました。
笑う門には福来たる。今年もたくさん笑えるように心がけましょう。

paella

たくさんの魚介類を入れたので、お米があまり見えませんが、下の方にサフランで色をつけた黄色い米が見えます。