Kiyomi D.

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通貨ユーロ

こんにちは 皆様いかがお過ごしですか?

後2日で2002年ですね。日本では年末、年始が一番大きな祭日ですから、きっと皆様その準備にお忙しい事だろうとおもいます。

年越しそばから、お雑煮、おせち料理と料理だけでもいろいろと用意するのが大変でしょう。私などはもう30年近くも日本のお正月を迎えていません。と言う事はそれだけ長い間、年越しそば、お雑煮、おせち料理を味わっていない事になります。懐かしいですねェ。 

さてこちらヨーロッパでは後2日で12カ国の通過が一斉にユーロに変わります。イタリアではリラからユーロになりますね。もう何年も前からユーロの事は騒がれており、銀行や金融会社でも数年前から取引は全部ユーロに換算するような準備がなされてきましたが、さてイタリア国民はユーロをどう受け取っているのでしょうか。TVや新聞では勿論ユーロのことは毎日ほど話題にされていますし、ユーロに関してのインフォメーション電話番号なども用意されて、いつでも電話で情報を得られるようにはなっていますが、さてどれだけの人が電話をしたでしょうか。まあ、来年の2月の末まではユーロとリレを両方使えるようになっていますので、それが原因かもしれませんが、人々は殆どユーロに関して話をしませんし、大きな混雑も今のところ起こっていません。

銀行では数ヶ月前からユーロのコインだけを買えるようにカウンターに用意しましたが、それでもそれを買うのに行列が出来たとかゆうことは聞いたことがありません。それだけ人々はユーロに対してゆっくりと構えています。

一度でも外国旅行をした事がある人には通貨が変わる事は簡単に受け入れられますが、今までリレしか見たことがない、使ったことがない、特にお年よりの方には、ちょっと納得がいかないようです。

ある日、観光地の御土産屋さんに入りました。おばあちゃんがお店に居ましたが、「ユーロの事をどう思いますか、もう準備は出来ていますか?」と聞いたところ、「私は初めからユーロには反対だったの!準備なんてしてませんよ!」と言われてしまいました。なにはともあれ、後2日でユーロになってしまいます。

買い物のレシートや大きなお店の値段表などは随分前からリレとユーロと両方書いてあり、一応「ユーロになりますよー」という雰囲気はありましたが、まだまだ国民にはその実感がないようです。特に個人経営のお店などは今だ料金は全てリレのままで、お店にある全品の料金をどうやって、いつユーロに変えるのかしら、と私のほうが変に心配してしまうほどです。今のところ皆が準備しているのが小さな変換機です。クレジットカードほどの大きさで、ユーロとリレの両方が見れるように窓が二つあり、これはかなりの人が持ち歩いており、これで来年は大丈夫、といったところでしょうか。

先週フランスに行ってきたのですが、ヨーロッパコミュニテイの影響でイタリアからフランスに入るのに、昔は国境というものがあり、パスポートコントロールがありましたが、今はそこに立っている人さえおらず、す―っと入っていけます。良いですねえ。早く地球の全国がこのようになるといいのですがねえ。国境なんて物はその昔数人の男性によって作られたもので、地球の上にはそんな線なんか引いていないのに、私達はその為にパスポートを所持しなければいけないし、他の国に簡単に移り住んだりすることが出来ません。皆同じ人間なのに悲しい事です。でも、このヨーロッパ12カ国がその第1歩を踏み出しました。この輪が大きくなって欲しいものです。

ちなみにユーロ通貨は次のようです。

お札では、5、10、20、50、100、200、500ユーロ。

硬貨では1、2、5、10、20、50センテイーム+1ユーロと2ユーロ。