Kiyomi D.

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カスタニエット・カルデゥッチ

こんにちは お久しぶりです。
11月10日ぶりのトスカーナ日記の更新で、殆ど1ヶ月ぶりとなります。
「ウィークリーまぐまぐ」でトスカーナ日記を購読してくださっている方には御知らせ致しましたが、急な父の永眠で、日本へ行ったりした為、しばらくお休みをしておりました。その際は、沢山の方からお悔やみや励ましのメールを頂きまして、本当に有難うございました。又頑張りますので、よろしくお願い致します。

castagneto

さて、この頃あまり良いお天気ではないイタリアで、特に北イタリアで水の被害が出ており、ベニスなどでは浸水が頻繁に起こっています。トスカーナの北の方でも少し被害があったようですが、幸いに私達の住んでいるトスカーナの心臓部は何事もなく、幸せに思っています。

曇り空が続いている毎日でしたが、昨日太陽が顔を出したので、早速海際の町、Castagneto Carducci・カスタニエット・カルデゥッチへ行ってきました。
ここには美味しいレストランが2~3軒ある、という事を幾人かの人達に聞いていましたので、早速味見もかねての散策となりました。

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ここは丁度ピサとグロセットの間にある海際の町(マレンマの地区)で、私の日記にも度々出てくる、ワインで有名になっているボルゲリやドノラテイコ等を含む大きな地区でもあります。そして、ここもやはりエトルリア人によって作られた町なのです。ここへはボルゲリから続いている「ワインの道」を辿りながら車を走らせました。海に近いせいか、山が遠くになり、ひたすらまっ平らな道を走ります。道の両側はワイン畑とオリーブの木で一杯です。勿論ワイン畑は今は幹だけになっており、少し寂しい感じですが、かなりの老木だと思われる大きなオリーブの木はシルバーの葉をつけた姿で沢山立ち並び、それは見事でした。

カスタニエット カルデゥッチまでは平らだった道が、この町に入るところから急に坂になります。トスカーナの町は丘の上に作られているのが特徴で、町の中は坂が多いのですが、このカスタニエット カルデゥッチも又坂が多いことでは負けていないようです。

早速いろんなレストランのサインが見えてきました。

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この町は100年ごろからまったく変化がない町とも言われており、細く入り組んだ脇道や家々の壁、坂道に敷かれている石などがその歴史を物語っています。写真にも写しましたが、「 Scala Santa」と書かれていた階段坂の勾配はそれは見事でした。45度以上はあるのではないでしょうか。横についている手すりを持って歩かないと、1度転んだらそれこそ階段の向う側に一気です。

町の中を歩いていると、あちらこちらから遠くに広がる海が眺められ、良い気候になると、それは気持ちのいいことでしょう。

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さて、肝心の(?)レストランですが、目当てに行った1件目はホリデーでお休みでした。2件目はこの日曜日に行く予定になっていたので、わざとはずし、たまたま目に入った「Ristorante Belvedere」に入ってみました。外から既に眺めのいいレストランというのが判り、入りやすいレストランです。勿論ここは丘の上に立っている町ですから、ここにあるレストランの殆どが眺めのいいテラスを持っているはずですが。

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早速窓際の席に着かせてもらい、海を眺めながらの食事となりました。このレストランのテーブルには清潔な真っ白のテーブルクロスがかかり、でもサービスはフレンドリーで、注文もしやすいところです。そんなにお腹が空いているわけでもなかったので、私達二人はパスタだけを注文する事にしました。で、私が注文したのは「スパゲッテイ・アレ・ヴォンゴレ」です。貝のスパゲッテイですね。これが、なんととっても美味しかったのです。フレッシュなトマトを使い、貝も沢山入っていて、スパゲッテイの湯で加減も素晴らしい。ウ~ム、この味はどうやって作るのかしら?とつい考えてしまいます。サラダを頼むと、サッとオリーブオイルとバルサミコ酢が出てきます。このバルサミコ酢が直ぐ出てくるところがいいところで、普通のレストランでしたら、殆どワインビネガーが出てくるのですよね。その場合はウエイターにバルサミコ酢をください、とお願いすると出してくれます。

ということで、お目当てではなかったレストランでも美味しいパスタに出会え、満足してしまいました。

勿論、美味しいワインの地でもありますから、この町にはワインを売っているお店は沢山あります。エノテカもあちこちに点在していました。ここではワインだけではなく是非オリーブオイルの味見もしてみたいですね。

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