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手作りマスク

3月末に日本へ行くつもりでいた私たちは、日本でマスクが品切れになっていることを知り、早めにこちらで買っていこうと街の薬局へ行ったことがあります。でも、どこも品切れで買えず、そして入荷しても全て医療関係者と病人用なので、健康な人には売りませんと言われて諦めていました。
そんな中、マスクは感染予防にならない、というニュースもいろんな国から届き、特に普段からマスクをする習慣のないフランス人たちはマスクに目も向けない毎日で、私たちも気にしないようになっていました。

ところが最近になり、アジアの人達は(感染が一気に広がった中国も)マスクをする習慣があるので感染が落ち着いてきた(日本は?)、という方向に話が流れ始め、急にマスクに関心が出てきました。今では、自宅謹慎で何もすることのない人たちに、自分でマスクを作りましょう!と動画で勧めるヨーロッパ人たちも。

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ということで、私も作ってみることに。ガーゼがマスクに向いているようですが、私が唯一持っていたガーゼのタオルは日本に送ってしまったので、似たような素材の生地を探していたら、私がリヨンで買ったティーシャツを発見。手触りが柔らかくて良さそうなので、それでマスクを作ることにしました。後ろ身頃をジョン・クロード用に、前身頃で私のマスクを作成しました。
写真は生地を切った後のシャツなのでヨロヨロですが、一応気に入って買ったシャツでした・・。

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日本のネットで探して、一番簡単で手縫いでできるマスクを作ってみました。ジョン・クロードは鼻が高いので、マスクの中央にプリーツを一本取って、つけ心地よくなるようにしてみました。ゴムを買うお店なども閉まっているので、航空会社からもらっていたアイマスクのゴムを切って使用。うまくできました。
感染予防にはならないけど、お店に入った時に他人の唾などから身を守れるかなと思って。

ただ、怖いのはマスクをしているから感染しないと思い込むことです。医療用のマスクをしていても亡くなる医療関係者がたくさんいます。そして、このマスクをしているから安心、と思っているのが日本人ではないかと私は思うのです。
日本では、コロナウイルスが知られる前から、ショッピングモールの出入り口には消毒用のジェルが置いてあり、カフェやレストランに入れば、必ずお手拭きが出てきて、衛生な国という概念があります。
でも、コロナは本当に怖いウイルスです。普通のマスクをしているだけでは感染予防はできません。

毎日のように、ナイトクラブで集団感染、居酒屋で集団感染、などという日本のニュースを見るたびに、日本は危機感ゼロ?と思ってしまいます。
日本もヨーロッパと同じように数週間の「自宅謹慎」が必要ではないでしょうか。感染被害がイタリアやスペインと同じ速さで広がってしまい、「しまった、対応が2週間遅かった」、なんて泣くことのないように、切に願います。

マスクだけに頼らず、丁寧な手洗い、そして人との間隔をあけること(人ごみに入らない)が一番重要だと思います。 日本はまだまだ感染数が少ない国です。今のうちに、これ以上広がらない対策をとってほしいと思います。
美しい日本で居続けてください。