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サマーバケーション

いよいよ夏がやってきました。 私は、ダイニングテーブルの向かいにある大きな窓からツバメの空中飛行を見ています。対であったり、グループであったり、ピューンと飛んで行ったと思ったら、ヒューっとUターンをするもの、ビューンと上空へ登り、そしてヒューンと下降しながら向こう側へ飛んでいくもの、など、など、その曲芸飛行に毎日見とれています。

暦の上では夏と言われる6月21日を境に、どっと暑くなったヨーロッパですが、その週、私とジョン・クロードは15年間住み慣れたトスカーナへ行ってきました。 トスカーナを出る前に、お世話になった税理士さんのところを閉めるはずだったのですが、税理士さんと私たちの都合があわず、結局1年後の先週の火曜日になってしまいました。
トスカーナまでは車で10時間以上はかかります。どうせ行くのなら1週間滞在してバケーションも楽しんでしまおうと、夏になると毎年行っていた地中海の、海辺に建つホテルを予約して行ってきました。
南フランスからトスカーナまでの道中は長いですから、いつものようにフランスとイタリアの国境にある街モントンで1泊です。
私たちがモントンで宿泊するホテルはいつも同じ、リヴァホテル(ベッドと枕が最高)。イタリアとフランスを往復している時、このホテルを何度も利用しましたから、今ではレセプションの人たちともすっかり親しくなりました。

日曜日にトスカーナの海辺のホテルに到着し、月曜日は1年ぶりに潮風を受けて日光浴。
火曜日、税理士さんのところへ行き全てを閉め、その後、銀行口座も閉めて、これでイタリアとの関係は終わりました。せいせいしたところで、15年間住み慣れた大家さんの家へ。
私たちが住んでいたのは郊外に建つ一軒家の2階で、大家さん家族は1階に住んでいます。 私たちが住んでいた2階は、これから大家さんの次女が住む予定だそうで、ちょうど壁塗りが終わったところでした。私たちが住んでいた時は、それぞれの部屋を違った色に塗っていたので(それもかなり濃い色で)、それを隠すのが大変だったのよ、と大家さんが笑いながら言っていましたが、いや、ほんとうに、好き勝手にさせていただきました。ありがとうございました。
家の中は壁などを取り壊したところもあり、私たちが住んでいた頃の面影はなし。離れてたった1年ですが、時の流れを感じました。
そんなところに、知り合いや友達も集まってきて庭で昼食です。外で食べる食事はほんとうに美味しい。

さて、14時を過ぎた頃、私は近所のアグリツーリズモへ向かいました。
そこには、なんと私の日程に合わせて来てくださった日本人女性が待っていてくださったのです。 お二人とも私がトスカーナをご案内させていただいた方たちで、何度もお会いしているのでお友達のような間柄。滞在されたアグリツーリズモももうお馴染みのところです。
久しぶりに日本語でお話をして、たくさん笑い、楽しい時間を過ごしました。
そのうちの一人Mさんが、私の雰囲気がトスカーナにいた時と変わったねと。彼女にお会いしたのは2年前ですから、私が年をとったのもあるのでしょうが、ただ、やはりイタリアとフランスでは住む環境や雰囲気が違いますし、言葉のニュアンスも違います。そんなフランスで1年を過ごした私の雰囲気も少々変わったのかなと、勝手に思ったりしている私です。少しはフランス人っぽくなってきた・・?(笑)
楽しくお話をしていると、別の友達から電話が入り、その夜、海辺のレストランで夕食を共にすることに。
アグリツーリズモの奥さんからは、夕食を食べていけと何度も勧められましたが、そういうわけにはいかず、日本人女性とも名残惜しくお別れして、海辺のホテルに帰りました。

潮風を浴びて、長いビーチを歩いた毎日。近くの町にアイスクリームを食べに行ったり、港にある小さなレストランで魚料理を食べてみたり。パリなどとは違った、ゆったりした癒し系のバケーションを楽しみました。
フランスへ帰る際も、またモントンで一泊。再びランクアップしたというレストラン・ミラズールで夕食。夜11時過ぎ、海岸通りをジョン・クロードと一緒にゆっくりと散歩。満足しました。
そして日曜日、ゆったり空いた高速を走って帰宅しました。ただ、ニースからカンヌまでの高速間だけは混雑していました。ここだけは、週日はもちろん土曜日でも日曜日でも呆れるほど混雑しています。
帰宅してみると、カルカソンヌのアパートがとても心地よくて、嬉しくなりました。
トスカーナ物語は終わったなぁ、と。人生、前を向いて歩いていくのみです。

暑くなりましたが、皆さま、楽しい日々をお過ごしください。

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ホテルのビーチから見た地中海の夕日。南パシフィクにも負けないくらい綺麗です。

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大家さん家族や友達と庭で食事。レストランのクックである大家の奥さんが夏野菜たっぷりの食事を作ってくれました。

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アグリツーリズモで再会した日本女性お二人。私の横はアグリツーリズモの奥さんナディア。

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サン・ヴィンツェンツオという港町。綺麗な夕焼けの前でジョン・クロードをパチリ。若い頃に着ていたというボーダーシャツが新鮮。

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サン・ヴィンツェンツオの夕焼け。 太陽が沈みかけているところ。

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海の前にあるホテルの裏玄関。私はこれからビーチに行くところ。右にプールもあります。ホテル内は木々がたくさんあり、涼しくて気持ちがいい。

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大家さん家族と海辺のレストランで夕食を楽しみました。仕事などで先日の昼食が食べられなかった人たちも参加。でも、お皿が空っぽ!笑

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モントンのホテルのテラスから見た海。透き通っていて、びっくりするくらい綺麗です。

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レストラン・ミラズールから見たモントンの夜景

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ジョン・クロードと散歩をした夜11時過ぎのモントン海岸通り。右が海。