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「どんぶり」って何?とジョン・クロード。日本女性と結婚しているフランス人の3つ星レストランのシェフが、フランスにあるお店で「丼」を出すらしい。
ニュースに写真も載っているというので見てみると、底の方にちょこっと具が飾られている、それはエレガントな「丼」が写っていた。


日本のレストランにもあるの?と続けてジョン・クロードに訊かれ、そういえば、私は彼と一緒に住むようになって34年間、一度も丼を作ったことがないなぁと。それどころか、私は日本を出て今までの48年間、一度も食べていない。へぇ〜・・・!?
丼はレストランだけではなくて、家庭でもよく食べられているよ、とジョン・クロードに答えた私は、早速、その日の夕食に丼を作ってみることにしました。

キッチンに大きな鮭缶があったので、それと冷蔵庫にあった野菜をサッと炒め合わせて。小さい頃に食べた丼を思い浮かべながら、出汁や醤油、酒、アガベシロップなどで味をつけ、さらに卵を流し入れて、熱いご飯の上にソロっと乗せてみると、あっ、丼の出来上がり!
これがとても美味しかったのです。初めて食べるジョン・クロードも気に入ったようでした。どうして今まで作らなかったのか不思議なくらい、簡単でおいしい丼。多分、ヨーロッパではご飯よりもパンが主食だったからかな。そうかぁ、日本ではまだまだ学ぶことがあるなぁ〜と感じ入った私でした。